団地の玩具店 | CHOROQ COLLECTOR’S BLOG

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発足から今年で33年目のチョロQコレクターズクラブ代表が綴るブログです。ここ数年はトミカとホットホィールにハマリ中。時々韓ドラとK-popネタやハワイネタも挟みます。

1994年初夏。

当時、東京でのチョロQ探索は23区が中心だった。

僕の家から見ると、田無市(西東京市)より先の西東京方面は、

他県へ向かう距離と同じくらい遠方に感じていたので、地方巡り同様に

最初からスケジュールとコースを綿密に確認して行かなければならなかった。


特に、神奈川千葉埼玉との県境付近になれば、

都内とはいえ簡単には行けない事が多い。
また、西東京方面は、都心と違い店が少なく、鉄道の駅の間隔も離れている為、

1日に10軒の店を探し出すのは時間的に困難だった。


たとえ玩具店が見つかったとしても、

チョロQが残っていた事例はほとんど無かったと記憶しているが、

その中でも印象に残っている店が数軒あった。


その内の一軒、ある市内の団地の一画にあった小さな玩具店での事。


この日は、小学校時代の同級生 (マニアやコレクターではないが、

幼稚園時代からのオモチャを今も大切に保存している友人)

を誘ってまわっていた。 


地図を頼りに走っているが、所在地が見慣れない4桁の数字だった場合、

地図上には掲載されていない事がある。

こういう場合はカンを頼りに店を探さなければならなかった。


その目的の玩具店は、既に周辺に到着はしていたのだが、

非常に分かりにくい場所にあった為、発見するのには1時間を要した。


やっと見つけて、車を店の前に止め、薄暗い店内を覗くと、

僕らが小学校時代に売っていた懐かしいプラモデルが幾つも並んでいた。


しかし、アオシマのランボルギーニ・カウンタックの特大プラモデル15000円という、

プレミアム価格の値札が付いている。


この他にもポピニカの合金物やAFXのHOスロットなど、

古い玩具がいろいろ残ってはいるのだが、

その大半が当時の価格に上乗せした値札が貼られた物だった。


プレミアム価格は、下北沢のアンティークショップで見慣れていたが、

このような団地の一階で細々と営業している場末の玩具店には似合わない。

団地に住む子供達の為の玩具店だと思うのだが…

昨今のアンティークブームや、鑑定団等の流行に便乗しているのだろう。

しかし、いわゆる相場価格と比較するとかなり高額なのは明白だ。


店内をぐるりと見回って、最後に店主のいるガラスケースの前を通り過ぎようとした時、

そのガラスケースの中にチョロQが置いてある事に気づいた。

しかもそのチョロQが

「CRTタイプⅡフルタンポ仕様」

だという事も瞬時に確認出来た。それが12台もある。




この時は、フルタンポ仕様はファンクラブ限定の非売品だと思い込んでいたので、

何故こんな所にこれほど大量のフルタンポ仕様が乱雑に置かれていたのかは

見当もつかなかったが、取り敢えず、これが売り物なのかという事を確かめたくて、

店主に尋ねてみた。

すると店主は、

「売ってますよ」というので、

躊躇する事無く「じゃあこれ全部下さい」と、
まばらに置かれた黄色いCRTタイプⅡを指さした。


しかしチョロQがこれしか無かった事は疑問に思っていたので、

一応店主に他の在庫の有無を確認してみたが、他には無いと言う。


店主はCRTタイプⅡを一つ一つ袋に入れながら、

「チョロQもさぁ、値段ついてんの?」
この場合の「値段」とは、「高い値段・プレミアム価格」の事である。

すかさず僕は、「いや別についてないすけど」と、言っておいた。


できれば一般玩具店には、普通の価格で商売してもらいたい。


その後、CRTタイプⅡフルタンポ仕様は、一般販売もされた事が判明し、

この店で普通に売られていた事に納得はしたが、

集合住宅の一画にポツリと残されているような、

寂れた玩具店にこんなものが残されていた事には今一つ納得がいかなかった。