Bar BAKER 7月末&お気に入り盤紹介294。 | 「Bar BAKER(バー・ベイカー)」のブログ。

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日野市・豊田駅北口「Bar BAKER(バー・ベイカー)」店主のブログです。ウイスキー、ジン、カクテルなど、こだわりの洋酒と音楽。落ち着いた空間で、一息つきませんか?
おひとりさま、初めての方、女性の方も、お気軽にどうぞ。

7月も最終日になりましたが、例のあれの急激な拡大は続いており、収まる気配がありません。ここまでの数になってしまうと、正直、もう対応できないですよね。都道府県による対策強化宣言とやらが新設されたものの、形だけでほとんど中身がないように思えます。我々としては、基本的な対策は継続しつつ、日常生活を送っていくしかありません。ただ、高齢者や基礎疾患のある方など、本当に医療が必要な方々が適切な処置を受けられるような体制は維持されなければならないので、そのあたりの兼ね合いが難しいところですね。

 

本日(31日)は、日曜日ですが当店は営業します。暑い1日になりそうですが、お時間がございましたら、一息つきに来ませんか? お待ちしております。なお、来週の日曜日(8月7日)は、お休みをいただく予定であります。

 

ずいぶん長い間、音楽の話題から遠ざかってしまったので、久しぶりにアルバム紹介でも書いておこうかと思います。普段は当店の店名にちなんでCHET BAKER関連のアルバムを紹介することが多いのですが、今回は、先日、Mちゃんとの会話のなかで出てきた「LOTUS BLOSSOM(蓮の花)」という曲で有名な1枚を取り上げたいと思います。

 

 

QUIET KENNY / KENNY DORHAM / NEW JAZZ

 

1950~60年代にかけて、地味ながらも幅広く活躍したトランぺッター、KENNY DORHAMの代表作としても知られている1枚です。TOMMY FLANAGAN(ピアノ)、PAUL CHAMBERS(ベース)、ARTHUR TAYLOR(ドラムス)という、豪華なリズム隊を迎えたカルテット編成で、1959年の録音であります。若い頃、アルト・サックスの天才奏者、CHARLIE PARKERに見出されて一緒に活動していたこともあり、そのあたりのキャリアは、同世代のトランぺッターであるMILES DAVISやCHET BAKERとも重なるところがあります。その後、ART BLAKEY(ドラムス)やHORACE SILVER(ピアノ)らと組んだJAZZ MESSENGERSでも活躍し、自らのリーダー作ではラテン系ジャズを追求したり、トランペット奏者としてだけでなく、作曲、編曲面でも才能を発揮しています。本作「QUIET KENNY」は、ワンホーン・カルテットによる唯一の吹き込みでもあり、KENNYのトランペットの魅力をじっくりと堪能できる1枚となっています。タイトルのとおり「静かなる男」的なアルバム・ジャケットもいいですよね。収録曲では、まず何と言ってもオープニングを飾る名曲「LOTUS BLOSSOM」です。KENNY自身の作曲による、一度聴いたら忘れられない哀愁漂うメロディが魅力的ですし、わりとアップ・テンポな曲ですが、リズム隊の演奏もキレがあって格好いいです。続いてのバラード曲「MY IDEAL」ではミュート(弱音器)をつけて演奏しており、しっとりとした音色がとても素敵で、1曲目との対比効果も素晴らしくて聴き惚れてしまいます。その他、自ら書いたブルース曲「BLUE FRIDAY」、「BLUE SPRING SHUFFLE」があり、スタンダード曲が3曲、あります。トランペット奏者として、また作曲家としてのKENNYをじっくりと楽しむことができる1枚でありますよ。

 

駒木野庭園の池に咲く蓮の花を眺めながら、生演奏で「LOTUS BLOSSM(蓮の花)」を聴いたら、それは素敵だろうなぁと羨ましく思った次第です。庭園ジャズライヴ、機会が合えば、ぜひ聴きに行きたいものです。

 

Bar BAKER

 

日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107