さて、今回はCHET BAKERへ捧げられたレコードを紹介してみたいと思います。今回の盤は、ピアノ弾き語りスタイルによるヴォーカル・アルバムであります。

「BAKER’S DOZEN」 (max jazz)
JOHN PROULX(ピアノ、ヴォーカル)による弾き語りで、CHUCK BERGHOFER(ベース)、JOE LABARBERA(ドラムス)とのレギュラー・トリオに、DOMINICK FARINACCI(トランペット)を加えたカルテット編成で、おそらく2009年の録音であります(録音日の記載がないため詳細は不明です)。JOHNのヴォーカルは、音圧をあまり変えずに高めのトーンで唄っており、CHET BAKERの影響が色濃く出ています。彼の声を聴くとCHETを思い出すという人も多いようです。適度に音を抑えたピアノも心地よく響きます。また、DOMINICKのやさしく深い音色のトランペットが花を添えており、とくに、オリジナルに比べてスロー・テンポで奏でられる「LET’S GET LOST」は味わい深いですよ。「TIME AFTER TIME」や「I FALL IN LOVE TOO EASILY」など、お馴染みの唄ものが並んでいますが、1957年にGERRY MULLIGANとの再会レコーディングで吹き込んだ「REUNION」をスキャット・ヴォーカルで吹き込んでいるのは珍しい選曲です。1曲だけ入っているオリジナル曲「BEFORE YOU KNOW IT」は、CHETとGERRYとのメロディックな音楽的かけあいへのオマージュとして書いたそうです。アルバム・ジャケットも含めて、全体的に地味な印象ですが、選曲、唄、演奏ともに素晴らしく、CHETへの愛にあふれたトリビュート作品になっていますよ。
みなさま、ぜひ「BAKER」へお越しくださいませ。初めての方もお気軽にどうぞ。お待ちしております。
日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107