さて、今回はCHET BAKERへ捧げられたレコードを紹介してみたいと思います。今回の盤は、前回紹介したアルバムでも共演していた親友による1枚で、お馴染みの仲間たちに加えて、豪華ゲストも参加した1枚であります。

「NEVER LET ME GO」 (igloo)
CHET BAKERの大親友、JACQUES PELZER(アルト・サックス、フルート)によるアルバムで、ゲストにフランスの誇るテナー・サックスの名手、BARNEY WILENと、1980年代のCHETのレギュラー・ピアニストだったMICHEL GRAILLIERを迎え、ERIC LEGNINI(ピアノ)、BART DE NOLF(ベース)、そしてJACQUESの娘、MICHELINE PELZER(ドラムス)によるリズム隊を加えたクインテット編成で、1990年の録音であります。本作の主役、JACQUESは、本業のアルト・サックスとフルートに加えて、ソプラノ・サックスも披露しており、地味ながらも味わい深いプレイを存分に聴かせてくれます。4曲でともにフロントを務めるBARNEYは、音数を抑えたプレイで、JACQUESの優しい音色との相性もいいですよ。ゲストで5曲ピアノを弾いているMICHELは、JACQUESの娘のMICHELINEの夫で、親子共演でもあり、夫婦共演でもあります。弾きすぎない繊細なプレイがCHETに気に入られており、長年レギュラー・メンバーとして活躍していました。「MY FOOLISH HEART」、「THIS IS ALWAYS」、「FOR MINORS ONLY」といったCHETの愛奏曲が並んでいますが、アップ・テンポで心地よくスイングする「MY ROMANCE」と、フロントの2人のかけあいも美しいバラード「I FALL IN LOVE TOO EASILY」の2曲は、とくに聴き応えがあります。JACQUES、MICHEL、MICHELINEという、CHETと公私ともに親しかった3人による彼への愛にあふれた1枚ですよ。
みなさま、ぜひ「BAKER」へお越しくださいませ。初めての方もお気軽にどうぞ。お待ちしております。
日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107