さて、また今回もCHET BAKERのレコードを紹介してみたいと思います。今回は、おそらく彼のアルバムのなかで最も有名だと思われるこちらの1枚であります。

「CHET BAKER SINGS」 (pacific jazz)
ジャケットにも写っているRUSS FREEMANをピアノに据えたレギュラー・カルテット編成で、1954、56年の録音であります。もとは54年に10インチLPで発売されましたが、56年に曲を追加して12インチ化され、現在は12インチLPをもとにCD化されております。アルバム・タイトルが示すように、全曲でCHETのヴォーカルが聴けます。彼の唄は、ボサノヴァにも大きな影響を与えたといわれ、独特な高いトーンで同じ音圧で歌うため、非常に個性的で男とも女ともつかない中性的な雰囲気を醸し出しており、好き嫌いが分かれると思いますが、一度聴くと忘れられない声だと思います。本作の最大の注目は、彼が亡くなるまで愛奏した「MY FUNNY VALENTINE」が収録されていることでしょう。ヴァレンタインという名のちょっと変わった女性へのそのまま変わらないでいてほしいというラヴソングで、甘くて苦い歌詞とメロディが何とも味わい深い1曲であります。この曲はヴァレンタインデーが近づくと、よく流れていますね。この曲の他にも、「BUT NOT FOR ME」や「I FALL IN LOVE TOO EASILY」など、スタンダード曲が多くて聴きやすく、演奏もしっかり決まっているので、本作は昔から人気が高いようです。
みなさま、ぜひ「BAKER」へお越しくださいませ。初めての方もお気軽にどうぞ。
Bar BAKER
日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107