10年前に“ある少年”と出会いました。
その少年は3週間後に手術を控えていて、眼球の摘出をすることが決まっていました。
全盲になるということは、文字通りそれ以降何も見えなくなるということです。
医者からは“今までは目に負担をかけないようにテレビを見るのも本を読むのも激しい運動をするのも制限してきたけど、3週間後の手術の日まではもう好きにしていい。残された時間を有意義に使ってください”と言われて、その少年はちょっと考えて、こう答えました。
“あるゲームソフトを遊びたい”
そのゲームソフトの名は『.hack//G.U.』。
我々が10年前に開発したアクションRPGです。
皆さんは、もし、医者からそんなことを言われて、過酷な運命を突きつけられた時に
“ゲームソフトを遊びたい”と言えるでしょうか?
私だって、わかりません。
同じ境遇になってみないと、実際にはなんと言うのかはわからないと思います。
けど、これは実際にあった話。
真実の物語。
この素敵で特別な物語を、一冊の本にまとめました。
10年ぶりに、その少年にも会いに行って、改めて取材して。
関わった全ての関係者にも直接会って話を聞いて。
考えて考えて、文章を書きながらまた考えて。
何度も何度も、考えては直してを繰り返して。
ようやく一冊の本にまとめることが出来ました。
『エンターテインメントという薬 ー光を失う少年にゲームクリエイターが届けたものー』
2017年11月1日に全国の書店で発売されるのと同時に電子書籍も配信されます。
また、本書の売上の一部は“がんの子どもを守る会”に寄付されます。
詳しくはこちらの特設サイトにまとめられています。
▲クリックで特設サイト
今回、この本を発売する前に、私が普段から交流のある同業のゲームクリエイターから、仲良くさせていただいてる脚本家やアニメーター、そして芸能人や著名人に、読んでいただきました。
そしてその感想や応援コメントをこの特設サイトに掲載させていただいております。
著者である私よりも、客観的な意見&感想がストレートに胸に響きます。
ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
この場を借りてお礼を述べさせていただきます。
実はまだ発売前にもかかわらず、沢山の反響とご予約をいただいてまして、早速、重版がかかりそうです。
本当にありがとうございます。
『.hack』シリーズ15周年という記念すべきこのタイミングでゲームソフト最新作『.hack//G.U. Last Recode』と同日にこの本を発売出来ることを本当に嬉しく思います。
1人でも多くの方に読んでいただけるといいなぁ。
株式会社サイバーコネクトツー
代表取締役社長 松山 洋