まつやまひろしの“抜けないトンネル”第49回 | ゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 松山洋の「絶望禁止」ブログ

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福岡に本社を置くゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 代表取締役 松山洋の公式ブログです。
定期的に最新の“思っていること”や弊社で刊行した書籍に掲載したコラムのアーカイブを掲載していきます。

電撃「マ)王2009年12月号コラムより


▼これまでの「抜けないトンネル」コラムアーカイブ
http://ameblo.jp/cc2-piroshi/themeentrylist-10075270773.html


■第49回“よーし、今日こそ!
ずっと考えてたアレ、実行するぞー”



田中良也(たなかよしや)というプロデューサーがいます。
バンダイナムコゲームスのプロデューサーです。
最近は 『THE IDOLM@STER』を担当したりしてます。
(※2009年当時)

実は彼とはつきあいが長くかれこれ(バンダイ時代から数えると)
もう10年近くになります。

彼は昔、『ONE PIECE グランドバトル!』シリーズの担当を
していたことがありまして。(『グラバト』シリーズの開発は
同じ福岡のご近所・ガンバリオンさんなのです。)
なのでその頃から親しくさせていただいてました。

この業界におけるプロデューサーのお仕事・定義はまちまちだったりします。
“なんでも屋”と呼ばれる人もいます。

そんな中でも、この田中良也という人物は“変わり者”と呼ばれる部類に
入ると思います。

とにかく思考と言動が変。

“韓国で180万本売る”とか“プロデューサーは晒されて成長する”とか
数々の名言も残しています。
知らない人が見ると“なんかイキオイがある人だなあ”とさぞ思うことでしょう。

その通りです。
彼にはイキオイがあるのです。

これはプロデューサーにとって非常に大事。
(仮に)話の意味はまるでわからなくても
“なんとなくそうなのかな?”と相手に
思ってもらえればいいのです。

これはなかなか簡単にできることではありません。
ある種、天賦の才と言える部分です。

心の中にあるイキオイのスイッチをオン!にしっぱなし。
きっと最初からそうなのでしょう。

だから理由はない。
そういう風にできてる。

そこに人はしびれてあこがれるのです。
かくいう私も、そのひとりです。

そんな田中良也さんが先日、バンダイナムコゲームス社内で
私を探していたらしいのです。(※2009年当時)

“何の用件だろう?”と思い私も彼を探したのですが
その日は中々うまく会うことができず、結局、博多に帰ってきたのですが。

数日後、会社に私宛の荷物が届きました。
中を開けるとニンテンドーDS専用ソフト
『THE IDOLM@STER Dearly Stars』が1本と、メモが入ってました。

メモには“電撃「マ)王のコラムよろしく”と書かれてました。
差出人は田中良也さんです。

お見事。

その日から私のDSは『ドラクエ9』から
『THE IDOLM@STER Dearly Stars』に切り替わりました。

“まだ攻略してない宝の地図がいっぱいあったんだけどなあ”と思いつつも、
私がソフトを切り替えた時点で彼の“勝ち”なのです。

だから、きっと、それでいいのです。

【ひろしの今月の逸品】

そんな流れで遊んでますよ
『THE IDOLM@STER Dearly Stars』。

“そんな流れ”と言ってますが。
実は私はこの『THE IDOLM@STER』シリーズは
好きなのです。

今までもシリーズ1作目からずっとプレイしています。
なので別に良也さんから言われたから
プレイしているワケでもありません。

私が好きなのは“キャラ性”。
ひとりひとりのアイドルが実にキャラが立っているのです。

ブレていない。
今作もよくできてますよ。
ある意味いままでで一番立ってる3人かもしれませんね。

ゲームスタイルがADVっぽくなってその部分がより一層、
際立った感じがします。

立っていると言えば、『THE IDOLM@STER』には
田中良也さんとは別に二人のプロデューサーがいます。

坂上陽三さんと田中文啓さんです。
ガミPとブンケイPと呼ばれています。
(※2009年当時)

バンダイナムコゲームスの社員ですが、
田中良也さんとはまた違う役割のプロデューサーです。

なんで1本のゲームソフトに複数のプロデューサーがいるのか、
ということについては話すと長くなるので想像してください。

ちなみにこの二人も良也さんに負けないくらい“変わり者”です。
ファンに“ヘンタイ”と呼ばれ、愛されるプロデューサーも
珍しいと思います。

かっこいい。

電撃「マ)王2009年12月号コラムより


▼これまでの「抜けないトンネル」コラムアーカイブ
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