宮崎駿の『ハウルの動く城』の原作『Howl's Moving Castle』を読んでいたら
こんな一文が出てきました。
The King had quarreled with his own brother, Prince Justin, it was said,
and the Prince had gone into exile.
この文章から今日は3つの表現(単語)に注目してみます
① quarrel
quarrel は「口論する」という自動詞です。したがって、ここでは、
The King had quarreled with his own brother, Prince Justin,
→ 王様は弟であるジャスティン王子と口論して、
という意味になります。
ここではquarrel という単語は自動詞として使っていますが、この単語は「口論」という名詞としても
使うことが可能です。名詞として使った場合は以下のようになりますね。
The King had had a quarrel with his own brother, Prince Justin,
② it was said
文の途中に突如として入り込んでくる is was said という3語、これは一体何…
Geniusくんにsayという単語の使い方を聞いてみると、こんな使い方が紹介されていました。
people say (that) ~/ they say (that) ~
(世間で)~という、うわさする、伝える
≪受身形にしてIt is said that~≫となることもある
つまり、冒頭の文は、もともとは↓のような形だったわけです。
It was said (that) the King had quarreled with his own brother, Prince Justin,
and the Prince had gone into exile.
(王様は弟であるジャスティン王子と口論して、王子は国外追放になったらしい)
これに倒置が起こって、冒頭のような表現になっているのです。
『ハウルの動く城』を見た方には不要な説明ですが、この話はソフィーという町娘が
主人公ですから、王様と王子様の話は街中のうわさとして伝え聞くわけですね。
なので、is was said と挟み込むことで、「王様がけんかした、らしい」というニュアンスを
付け加えているのですね
③ exile
さてさて、今回のブログのタイトルにもしたexileです。
日本人なら誰もが歌って踊るExileを想像することでしょう。(私もその一人)
今回はGeniusくんではなく、Longmanくんに聞いてみましょう。
exile
1. [U] a situation in which someone is forced to leave their country to live in another
country, especially for political reasons
2. [C] someone who has been forced to live in exile
the Prince had gone into exileと使われているので、不可算名詞の1. の意味を使うのが
今回は良さそうです。つまりは、「王子は国外追放(という状態)になった」
exileは国外追放、亡命、及びその状態の人のことを指します。
このLongmanのexileの説明を読んでいると、グループ名となるようないい印象は
感じないのですが、ここでは一単語の意味として話を終えましょう