チョコマカオのブログ


駆けたよね、砂浜。僕たちだけの白い砂浜がずっと続いてた。

波の音でよく聞こえなかったけど、はしゃぎながら追っかけっこ・・、君が鬼になって・・・。

少しだけ風吹いてたんだっけ、砂浜についた僕の手に君は砂を一掴みかぶせて、その上に重ねた君の手が砂越しにやわらかくて思わず見つめてしまった。
長い髪がそよそよと揺れて、覗き込むように向けけられた君の目はオレンジ色に透き通って、うそじゃないよ、吸い込まれそうだった。

海へと目をやると、彼方に光るオレンジ色の帯が水平線に広がって、寄せ来る波の背も僕たちも、全部オレンジ色に染め上げていたんだった。 





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「おいおい、原子力潜水艦ってのはなにかい、一年中でも海ん中走っていられるんだってぇー?」

「そうさなー、なにしろ燃料がほんの少しでいいらしいからなー。」

「でもよ、乗組員ってのは普通におまんま食ってんだろ?」

「あたぼーよ、でなきゃひからびちまうじゃねえか。」

「ははーん、なるほど!!そーゆーことか。」

「なんだよ、その、"なるほど!!" てぇーのは。」

「つまり、なんだ、乗組員てぇーのは年中海にいるわけだろ、で、飯も食う。ところが船は港に寄らねぇってぇーことはだ、海でおかずの都合しなきゃなんねぇー。」

「ふむふむ。」

「かといって、いわしやさんま一匹々々捕めぇーてたんじゃらちあかねぇー、そーだろ。」

「そーさなー、で、どーすんでぇ。」

「く・じ・ら、鯨だよ。」

「鯨っておめー、あのでけぇーやつか。」

「あたぼーよー、あのでけぇーの。だいたいだな、原子力潜水艦ってぇーのは鯨に似せて作ってやんだろ、どーにも不思議でしよーがなかったんだがな、思うに、ありゃー鯨おびき寄せるためなんだな。」

「あのなぁ、鯨捕めぇーたからってあのでけぇーの、どこでさばくんでぇー。」

「心配すんねぇー、その為に原子力空母ってのがあるんじゃねーか。」





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彼は座敷に三人の息子達を呼び寄せた。
そして、それぞれに矢を二本づつ与え座らせた。
並んで座った三人の息子達に対座して、彼は言った。

「皆、矢を一本づつ私に渡しなさい。」

「はい。」
「はい。」
「はい。」

彼は、矢を一本づつ折って見せた。
続いて彼は言った。

「残りの矢を渡しなさい。」

「はい。」
「はい。」
「はい。」

彼は三本の矢をまとめて両の手で握りしめると、えいっとばかりに力を入れた。
すると、バキバキッと音を立てて三本の矢は中央から一度に折れた。

「あれ!?」

彼は無言で立ち上がり、自らの書斎に入った。
息子達が立ち去るまで彼の部屋のドアが開く事はなかった。