三番目はeleanorである。やはり全く存じ上げなかったバンドで、出番を終えた直子さんから
「エロいお姉さんが2人いて、中島みゆき風の歌い方で、ヴァイオリンが入ってて・・・」
と伺っていたのだが、まるで想像ができなかった(笑)
・・・が、いざ演奏、歌が始まってみると、今回の出演バンドの中では、かなり「異色」の存在であることがわかった。
「メランコリック/ゴシック・メタル」と呼ばれるジャンルらしい。先月に観たkyanosもそういうジャンルだが、eleanorはより洋楽に近い音かもしれない。
曲はスロー~ミッド・テンポのものが中心で、重々しく、メロディーはダークで物悲しい。今のような寒い季節の曇天がよく似合う。
シンガーのShiori さんとコーラス、パーカッションのJet Rumi さんの2人は、露出の多い衣装でベリーダンス風の動きをする。会場の男性客の目も釘付けだろう。
昨今の「嬢メタル」の若いコ達には醸し出せない、妖艶な大人の女性の色香が漂う。それでいて「下品なエロさ」ではない。
Shiori さんの歌唱であるが、所謂「メタル唱法」ではない。確かに「中島みゆき風」ではある。
以前もどこかに書いたが、若い頃の私なら、こういうシンガーのいるバンドは受けつけなかっただろう。たとえ女性シンガーであろうとも「ロニーやグラハムのような力強い唱法でないと許さない」という、スパルタでドSな考え方だったのだ(笑)
無理なく低音~中音域を活かし、ヴィブラートを効かせた唱法で、聴き苦しい部分はない。彼女の声質そのものに「エロス」と「知性」が同居しているように思える。
「何でも歌いこなせる」というタイプではないだろうが、こういったダークな楽曲を演るバンドには合っている。
正式メンバーではないようだが、現在、ヴァイオリニストがいるところもこのバンドの強みであろう。ただ、音のバランスが良くなかったのか、肝心のヴァイオリンが聞こえづらかったのが残念。
このバンドに対しては「もっとこうすべき」「こう歌うべき」などと余計な事を言うつもりはない。Shiori さんの歌い方も、国内メタル界においては個性的なので、無理に「メタル唱法」を身につける必要はないと思う。
今後、このバンドが雑誌などのメディアに売り込むかどうかはわからないが、もし、このバンドを取材しようという音楽ライター及び編集者の方がいらっしゃるならば、けっして女性メンバー2人の「表面的な色香」だけに注目せず、あくまで「音楽的」なインタビューを行っていただきたいものである。
(例えば、どんなアーティストに影響されて育ちましたか?とか・・・)
くれぐれも「どうせ色物バンドだろ?」みたいな、偏見の目で見ないでいただきたい。「異色」ではあるが、こういう「異色」「異質」なバンドを排除してしまうようでは、今後の国内メタル業界は「閉ざされた村社会」のようになりかねない。
私はほとんど「ゴシック・メタル」というジャンルに対する知識は持っていないし、このバンドに関しても「100パー、自分好み」とまではいかないが、たまにはこういうバンドも聴いてみたいので、これまで出ているアルバム三枚をまとめて入手した。
・・・けっして、物販にいらっしゃったShiori さんの色香に惑わされたわけではありません(笑)
1st 「a circle of lament 」
2nd 「Breathe Life Into The Essence 」
3rd 「Celestial Nocturne 」
三枚まとめて聴いてみると、1stではやや不安定な部分があったShiori さんの歌が、徐々に完成されてゆくのがわかる。
このバンドの楽曲は、部屋を薄暗くして、自分自身の内面のダークな部分と向き合いながら、ヘッドホンで聴くのがおすすめだろう。
余談だが、3rdに入っている「Eternal Moment 」のPVを拝見した。そのPVの中で、ステージでは妖艶なShiori さんが、意外な演技を見せている。すみませんちょっと笑ってしまいました(笑)
あえて詳しくは書かない。気になった方はeleanor のサイトをググってみて下さい。
(続く!!)


