先日ダンナが使っていた椅子にガタがきて、新しいのを買ったのです。がっちりした椅子だったのに、きっと体重の負荷がかかりすぎるんだね。


古いのを捨てようとしたら、おばあさんが

「もったいないから、それ私が使うわ。椅子がほしかったんよ」

「でもガタついてるのよ」

いいからいいからといって部屋に持ち込んだものの、椅子が大きすぎて収まりきらず、部屋が狭く感じたようで、

「やっぱり返すわ」

となりました。


よかったよかった。壊れかけの椅子なんて使って怪我でもされたらかないませんわ。ダンナがうっかりまた部屋に持ち込むといけないからと、椅子の足を一本もぎとって、粗大ごみの日まで確保しました。


おばあさんの部屋が狭いのは面積上仕方ないとはいえ、ベッドがセミダブル、テレビ台はブラウン管時代のまま、整理ダンスに仏壇にこたつ・・・とモノが溢れているせいではないか?

最近立ち座りがしんどくなったようで、おばあさんがいつもベッドに横になっているのが気になっていたダンナが、小さめの椅子を買ってあげようとしてもはいりゃしない。

「いらんもんは捨てえや!」

と言ったら、さあたいへん。


帰宅したとたん、おばあさんがやってきて、


「○子(わたし)さん、K(ダンナ)なあ、私の部屋に来て、あれも捨てぇ、これも捨てぇ、いうねんで。どれもこれもみんな必要なもんや。昔(の家)は、この倍くらいものがあったんや。私が死んでからならいくらでも捨てたらええ。せやけど、息子にこんな風に言われるなんて、私がいたら、あんたら、邪魔か?こんな話したら、わたしら兄妹に話したら、しーちゃん(自分のこと)そんならいっしょにすもうな、うちにおいでや、言うにきまってる。でもそんなんよそ様に言うこともでけんし、ようできんわな、別に住むなんて。わたしが苦労して育てたのに、息子にこんなんいわれるなんて、ホンマに私泣きたいわ」


泣きたいのは私のほうですがな。


長いこと敷きっぱなしで擦り切れてきたイグサのカーペットを捨てた後にも、「アレ使うんだったのに」と捨てた後からいうんですよ。

「一体何に使うんだ!」とダンナが怒る。なんだろうね?

「多分、庭に敷いて、水たまりよけとか、草が生えないようにとか敷くんじゃない?」



20年来使っていた電気こたつを捨てたときは、こたつ板が粗大ごみで有料回収なので、回収するまで取っておくそのすきに、庭に置いているパソコンデスクの足台になってしまった。(このパソコンデスクもいらなくなったので捨てようと思ってバラしたら、おばあさんが庭で使うと言って再度組み立てたもの)庭にデスクとこたつ板・・・シュールであります。



路地を入ったつきあたりに家があり、ドアがあかないくらいゴミ屋敷になってるんですが、ウチもその家を笑えない・・・・。