エラ削り手術と顎関節
 

 

 
エラ削り手術や頬骨縮小術のような
顔面輪郭手術を準備している方々の中で、
顎関節が良くなくて
顎関節から音がするだとか、
もしくは
顎関節痛症だけれども手術を受けても良いかと
尋ねられる方々がいらっしゃいます。
 

 

以前

顔面輪郭手術

(エラ削り手術と頬骨縮小術)後の

顎関節損傷についてお話しました。

 

ブログ→をご参照ください。

 


エラ削り手術や頬骨縮小術、
あるいは顎先手術のような
一般顔面輪郭手術
 
きちんと手術を受けさえすれば
顎関節に何の損傷や影響も与えないという点
再度お伝えいたします。
 

 

 


今日は
このような手術による顎関節の損傷ではなく、
 
顎関節障害が元々ある時に
このような顔面輪郭手術を受けても良いのか
という問い合わせに回答をしようと思います。

 

 
 
上の写真で分かるように
エラ削り手術の範囲(赤色)と
顎関節(青色矢印)は
かなり距離間があります。

距離上だけでなく、
関連のある解剖学的な仕組み
ほとんどありません。 

 

 
エラ削り手術の範囲で
顎関節に影響を与える可能性がある構造を
あえて探すとすれば、
咀嚼筋である咬筋程度ではないかと思います。
 

もちろん顎関節障害の原因
非常に様々です。 
 
顎関節の関節円板(disk)が問題かも知れないし、
非対称が原因かも知れないし、
咬筋がかなり強くて歯ぎしりをしてしまったりすることにより
顎関節に問題が生じることもあります。

時折、顎関節が痛み
咬筋にボトックスを打つケースを考えると分かるように
咬筋が顎関節障害にある程度は
影響を与えていることがあります。
 
 

では、エラ削り手術の時
顎関節に影響を与えるのでしょうか?

 


エラ削り手術時に骨を骨切りするために
咬筋をすべて剥離します。 
 
したがって
筋肉の緊張が弱くなるでしょう。 
 
簡単に言い換えると
筋肉が顎関節に力を与えることができないくらい
柔らかくなります。
 
もちろん
完全に回復した時にはまた状況は変わりますが、
手術後には顎関節にかかる無理が
遥かに少ないこともあります。
 

つまり、エラ削り手術
既存にあった顎関節障害には
ほとんど影響を与えないですし、
 
もし与えたとしても
悪影響というより
より関節を柔らかくして症状を緩和させることができる
という点をお伝えしたいです。
 
 一部ではありますが。
 

 

 


今日は、
顎関節が痛んだり
顎関節から音がしたりする
顎関節障害がある時に
エラ削り手術や頬骨縮小術のような
顔面輪郭手術を受けても
特に影響はないというお話でした。