CLICK“チェボンギュンの顔の骨のお話”
顔面輪郭手術に関して間違った情報3
感覚低下
(このような副作用はありません)
下顎です。
今日は感覚低下という副作用について
ご説明します。
顔の骨の手術のカウンセリングをしながら
患者さんにお会いしながら
(カウンセリングでも副作用でも)
一番おかしく思った噂(?)が
顔面輪郭手術の時に感覚がなくなるという事実です。
当然な副作用だと認知しておりますㅠㅠㅠㅠ
もちろん形成外科業界が
まさに悪名高い業界になってしまったため
噂も多く、流言飛語も多く…。
誇張広告はもう笑うこともできないくらいですㅠㅠㅠㅠ
しかも韓国には
顔骨手術を専門的にして医者をトレーニングさせる
顔骨専門修練病院がないため、
間違った情報もたくさんあります。
さらには、形成外科専門医が綴るブログにも
誤った内容が多いです。
何の対策もない手術法、
検証されていない手術法、
自分だけの方法だと…自分が独自開発したと…
そんなに良い手術法なら
国際学術誌に論文で検証を先に受けなくてはいけないのに
広告だけで良い良いと語っております。
もちろん外国で顔の骨をきちんと専攻して
きちんと手術を行い、きちんとお話されている方も多いです。
私も外国から修練後に帰国した時に
本当に話にもならない流言飛語が多くて
どうやって正しい知識を伝えようかと書き始めたのが
このブログ
“チェボンギュンの顔の骨の話”です。
インターネットの迷信より
私のブログに書かれている文章を
よく読んでみてください。
本論に入りまして、
このように誤って知られている情報シリーズ第3弾
今日は感覚低下です。
最近私が国際学術誌(SCIジャーナル)に発表した論文が
両顎手術時に神経損傷を減らす方法です。
British Journal of Oral and Maxillofacial Surgeryに
掲載した論文です。
すなわち両顎を受ける時も神経損傷は起こらず
感覚低下も最小化されました。
下記のリンクを直接クリックすると
詳しい内容をご覧いただけます。
→☆
しかし問題は
エラや顎先手術のような顔面輪郭手術をした後に
感覚低下が起きるという噂です。
話にもならないこんな噂が
どうしてこんなに広がっているのか思いましたが…
事実でした。
思いもしなかった切開法に
その原因がありました。
顎先とエラを同時に手術する
所謂Vライン形成或いは回転回し切りなどをする時は
神経にも触れず
神経の近くにも行きません。
もちろんここでの神経とは下歯槽神経…
この下歯槽神経が顎先の穴から出ると
オトガイ神経と名前が変わります。
そしてこの神経を損傷させないために
口内切開をするときには
神経上方の口内の粘膜には切開を入れずに
完全に残しておきます。
そうすることで
神経が引っ張られる現象が発生しません。
神経は切断されなくても
引っ張られるだけで感覚低下は起こります。
神経の一部が損傷するのです。
そのためこれさえも予防するために
オトガイ神経が出るオトガイ孔の近くの粘膜は
完全に残しておきます。
写真で説明します。
上写真の青色円の穴が
オトガイ孔(Mental Foramen)です。
この穴から下歯槽神経が出てきますが、
この穴から出てから神経の名前が
下歯槽神経からオトガイ神経に変わります。
ご存知のように
この神経は下唇および下顎の感覚を支配します。
この神経が損傷された場合
感覚が落ちます。
完全に切断された場合
ヨダレを垂らしても分からず
ご飯粒が口の外に飛び出ても分からないとお話ました。
そのため手術する時には
この神経が傷ついたり
さらには伸びてしまうことも
予防をしなければなりません。
神経は切断されなくても
伸びてしまうだけで感覚が落ちます。
もちろん回復はされますが
その期間の間は不便でしょう。
そのため
この神経が傷ついたり
伸びてしまうのを予防するために
次のように切開をします。
顎先手術とエラ削り手術時
上のように前方(黄色矢印)の顎先切開と
後側(緑色矢印)のエラ削り切開が行われます。
つまり青色丸のオトガイ孔の上側は切開を行わず
神経が伸びることさえも予防できるようになります。
実際の切開および縫合した写真をお見せします。
まずエラの下顎骨骨切り時の
切開および縫合の写真です。
3cm程度だとお考え下さい。
最近は切開を長く行いません。
切開が長ければ長いほど
痛みや傷組織による問題が発生する確率も大きくなります。
次は顎先手術の切開部位です。
上で赤色で表示された分を切開します。
切開創はおよそ2cmです。
それほど長くしません。
そして縫合した結果の写真です。
つまり、顎先とエラの切開創はつながっていなく
下の写真で示した黒色矢印の黒色丸部位を
完全に保存することになります。
つまり、切開をしないので
青色丸の神経が傷つくことも
予防してあげるのです。
元々このように手術は行います。
下は実際の写真です。
黒色丸部分には切開がありません。
切開を入れず保存して、
その下に位置する神経の穴から出るオトガイ神経を完全に保存し
感覚が落ちないようにします。
切開をこんなに小さくして
どうやって手術をするのかと言う方もいらっしゃるようですが、
こんな小さな切開創から骨切りしたエラの骨です。
充分に可能です…
このように切開をする時
神経の穴の上の部分を保存して
神経が傷つくのを予防しなければならないのに
実際に
再手術のカウンセリングに来られた方達の状態を見ると
下のようでした。
つまり切開創が顎先とエラでつながっています。
だから軟部組織が全部伸びたり、
持ち上げられたり、
これにより
青色円の穴から出る神経が一緒伸びてしまいます。
そうすると感覚低下が起こります。
初めは両顎でもなく
なぜ顔面輪郭手術で感覚低下が起きると噂されて、
患者さん達も心配されているのか
とてもおかしく理解もできませんでしたが、
このような切開創を見て理解できました。
切開だけきちん行っていれば
感覚低下は起こらないです。
もちろん感覚が低下しても回復はしますが
予防することができるなら
どんなに短い期間でも
苦労することがなくなるでしょう。
今日は
顔面輪郭手術の間違って広まっている副作用
感覚低下でした。
きちんと受ければ感覚低下という副作用は起こらないので
心配されずに手術を受けられてください。
CLICK“チェボンギュンの顔の骨のお話”