ZOOM A2.1u | おんがく・えとせとら

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 昨年後半はアコGを弾くライブが結構ありました。
 トリオでGAROのコピーバンドなどをやっているのですが,それぞれが出演依頼の話を持って来るので、気がつくと次々と予定が埋まり、夏以降は平均して月1回以上どこかへ出てた勘定です。

 アコースティック・ギター本来の音を出すにはやはりマイク取りが一番だと思いますが,PAさんに頼むと「コントロールが難しいので,できればPUを使ってほしい」とのこと。

 ということで,ピエゾPUのペラペラの音はイヤなので,外付けのPUフィッシュマンのレアアース・ブレンド(Fishman/Rare Earth Blend)単独で音を拾っていたものの、コンデンサーマイクだけでは中低域が薄く高音弦の音はガリガリ状態になるし,マグネットのバランスを高くするとエレキみたいになるし。

 …という状態で、さてどうしたものかと思っていたところ,島村楽器で開催された「打田十紀夫ギタークリニック」を見に行った知人から「ZOOMの緑色のペダルを使ってた」という情報をもらいました。「A2.1u」ですね。
 おお,プロも使ってたのか。ということで,再度引っぱり出して来てチャレンジすることに。
 セッション・ギタリストとして有名な田代耕一郎氏も使ってるようですね。

おんがく・えとせとら-00028 ギター用FISHMAN RARE EARTH BLEND(ケーブル外出し)
おんがく・えとせとら-mndln マンドリンには無理矢理L.R.Bagssのi-BEAMを流用

 A2.1u,実は3年前の発売当初,マーチンD-28をはじめとするモデリング・エフェクトに色気を感じて速攻で購入,勢いでそれまで使ってたBOSSのAD-5を他のメンバーに譲って、ライブで何度か使いました。

 マルチエフェクターの類は,アコGに限らず、自宅の小型アンプやヘッドホンで一所懸命作った音が,ライブ会場で音出しするとイマイチということが多い。妙にハイ上がりになって,ヌケの悪いところを無理にボリュームを上げるとハウリングする,というケースも。
 ある程度,練習スタジオなどで大きな音を出しながらのセッティングが必要なんですが,準備が追いつかず,ついつい「リハで調整」と思いつつも,他のバンドと一緒になるライブではそんなに時間の余裕があるはずもなく,結局思うような音が出せぬまま,しばらくお蔵入りしてたのでした。


 今回,改めて設定をやり直し,ヌケを良くするためモデリング・プリアンプ,コンプレッサー等のエフェクトを極力オフにするか薄くする、音の滑らかさを保つために中低音域は必要以上に落とさない、というところで改善を試みました。
 改めて取説を読み返していると、非常に初歩的なミスを犯していたことが判明!「出力レベルの低いギター接続する場合は,"HI-GAINモード"で起動し、入力ゲインを上げる必要があります」。今までこれを読み飛ばしてて、PAさんに「もっとレベル上げて!こっちは目一杯」と注文つけたりしてましたが、ちょっと恥ずかしいっ。

 左側のフットスイッチを踏みながら,電源を入れるとディスプレイに"HI-GAIN"の文字が表示され、スタンバイです。OK、OK。ただし,この設定はメモリーされないので,電源投入の都度行う必要があります。

 ということで,まだまだ研究の余地も残しながらも,ひとまず再設定が完了。何とか使いモノになりました。…んー,しかし取説を無くしたらアウトやな。難儀なこっちゃ!


 バンドにはピエゾPUのギターを使用するメンバーもいますが,安定した音は出るものの,マグネット/マイクPUの音とは別物の音で、イマイチ溶け合いませんね。

 …モデリング・ペダルといえば,A2.1uと相前後してFISHMANからAURAというのが出てました。あまり評判を聞かないけど,売れてるんだろうか? LINE6にもVARIAXというモデリング・ギターがあったなあ…。

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おんがく・えとせとら-A2.1u A2.1uとBOSSのLS-2

 最後にセッティング例を紹介しておきます。

 私の場合は,メインのアコG以外に,PU付ガットまたはマンドリンを併用することがあるので,A2.1uの前にBOSSのラインセレクターLS-2を噛ましております。(マンドリン用の無理付けi-BEAMはそこそこ使えますが、結構高音寄りのため、EQ補正が必要です。)

 LS-2のA・B各入力端子に楽器2台をパラで入力します。各チャンネルの出力バランスは赤・緑のノブで調整可能です。右側のノブをA←→Bモードにしてやると,スイッチを踏む度にチャンネルが切り替わり各インジケーターが点灯します。

 LS-2はなかなか便利なシロモノで,他のペダルへの電源供給も可能なので,ここにメインのACアダフター(ZOOMの専用アダプターも使えました)を接続し,サブアウトからA2.1uに2次供給してやります。

 あとはLS-2のOUTPUTジャックからA2.1uの入力端子へケーブルを接続,用途に応じて設定パッチを使い分けます。チャンネル切替時のノイズ回避用に,ペダルでボリュームOFFにできるパッチを作っておいてやると良いかもしれません。



 最後に蛇足ですが,A2.1uのペダルは可変幅が小さいので,エレキギターでよくやるボリューム奏法みたいな使い方には向いてません。エフェクトONかOFFか、その中間か…くらいのつもりで。