イシバシ「IGパッカー」 | おんがく・えとせとら

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kubota 久保田麻琴/On the Border

 イシバシ楽器はMavisブランドで自社オリジナル楽器を販売しています。

 久保田麻琴氏がイシバシのトラベル・ギター「IGパッカー」を愛用しているという話でしたが,プレイヤー誌2008年8月号でも紹介されてましたね。数本所有してる,12弦は数本しか作られなかった,とのこと。

 1993-4年頃発表されたマーチンのトラベルギター「バックパッカー」のヒットに便乗して,当時、いろんな国産トラベルギターが発売されましたが,「IGパッカー」もそのうちのひとつ。マーチン「バックパッカー」の年代が不明確なのは「Gruhn's Guide to Vintage Guitars」にも「Vintage Guitar Magazine Price Guide」にも掲載されてないからです。マーチンの製品なのにギター扱いされていない?
 
 で「IGパッカー」,実はこれがウチにもあります。
 付属のソフトケースを探ると保証書が入ってました。

ig-12
guarantee

 保証有効期限が「平成6年12月11日から1年間」になってます。発行元はイシバシ心斎橋店。そうそう,今から14年前の1994年,価格は確か49,800円くらい,プレイヤーの広告を見て冬のボーナスを当て込んで通販で購入したかと思います。
「MAVIS IG-PACKER12」と担当のタカシマさんの手書きでブランド名・品名が記載されてます。これもMAVISブランドだったんですね。改めて見返して初めて気がついた!
 当時所有のアコGは友人から譲り受けたモーリスだけで,12弦も一本欲しいし,1コース外せば6弦でも使えるし,ということで。

gigpacker 黒澤楽器の広告(94年5月)

 黒沢楽器が先発で「ギグパッカー」というのを出してて,これはマーチンの総代理店をやっている関係ででっかく全面広告を掲載してましたが,「IGパッカー」はプレイヤー誌の中どころ・定位置にあったイシバシの商品広告に,その他大勢の中でひっそりPRされてました。
 二者択一になって,デザインと価格で「IGパッカー」に決めたんですが,後から知ったところによると両者の製作元は同じとのこと。VGやらグレッチ等々各ブランドにOEM供給を行っている寺田楽器。なるほど似てるハズだ。「IGパッカー」はイシバシ・ギグパッカーの略?

head リッケンバッカー風ヘッド
bridge J-200風口髭形ブリッジ

 トラベルギターとはいうものの,スケールは630mmでマーチン000等と同じ。楽器自体はトップがスプルース単板,サイド・バックがマホガニー単板と贅沢なつくりで,なかなかエエ音がします。