2013/06/30 帰省ツーリング。R122・足尾銅山とか | CBF125 LIFE !! - from JAPAN

CBF125 LIFE !! - from JAPAN

CBF125と共に生きる一人の若者が送る!
カスタムにツーリングに、車載動画・・・、どこよりもホットなCBF125ブログ。

2013年、6月最後の週末。今日は日曜日、実家に帰っていた僕は現住所のある宇都宮まで、
これまた別の意味で帰らなくてはならなかった。
CBF125 LIFE !! - from JAPANいつも僕は、埼玉から栃木まで新四号バイパスなどを使って帰る。
この道は信号も少なく、流れも速く、警察もいないので、実に快適に走ることができるのだが、
ただただ、まっすぐなだけの道なので、その道のりはいつも途方もなく退屈。
そして、苦痛なのである。

CBF125 LIFE !! - from JAPAN
そんなわけで僕はもっと魅力的な道を求めて、経路をもっと西よりに変更。
国道122号線-通称、「ワン・ツー・ツー」を通って帰ることにしたのである。

CBF125 LIFE !! - from JAPAN
この道は、新四号国道と比べれば断然山沿いを走るので、コーナーが程よく連続するワインディングとなっている。
沿線の風景も、ただただ、だだっ広い田んぼが広がるだけの陳腐なものではなく、
癒しを感じさせる深い緑色に、圧倒されるような高い山々が組み合わされたもの。
時折こうしてバイクを停め、撮影にふけってしまった。

CBF125 LIFE !! - from JAPAN
今回、わざわざR122を選択したのにはもうひとつ理由があり-、
兼ねてより拝見してみたかった『足尾銅山』の観光にあった!

『足尾銅山』は-
20世紀初頭には、日本の銅産出量の実に1/4を占めた、言わずと知れた大鉱山!
誰もが歴史の教科書で習ったことがあるはず。

その歴史は江戸時代まで遡り-
…一度は廃山寸前まで追い詰められたこの鉱山に目をつけたのが、
後の古川財閥創始者、古河市兵衛です。⇒Wikipedia

CBF125 LIFE !! - from JAPAN
足尾銅山が、瞬く間に日本トップクラスの鉱山への成長を遂げた理由は-
何より、経営者としての古河市兵衛の功績が大きいです。

古河市兵衛氏は、自身では鉱山の技術的な知識に関しては全くの無学だったのです。
それを自覚していた彼は、-自覚していたからこそ、優秀な若手の技術者をたくさん起用しました。
若手の意見を積極的に採用し、外遊もさせてやったそうです。
(人を見る目があった・・・といったらありきたりな言葉ですが・・・)

優秀な技術者、そして市兵衛のもとで学び、育った人材の中から優秀な経営者も多くが生まれてゆき、
足尾銅山の発展はそれらの相乗効果によるものだったと言えましょう。

ですがその一方で、これまた有名な「足尾銅山鉱毒事件」も表面化…
日本初の公害事件と言ってもよいでしょう。
1901年には栃木出身の政治家・田中正造により天皇陛下への直訴が行われたことで
この公害事件の内容は、広く世間に知れ渡っていきます。…

世のため人のためと思って推し進めた事業によって逆に人々を傷つけてしまったことに
古河市兵衛氏は心を痛めたといわれ、その後の足尾銅山の歴史は、
公害との戦いをも内包してゆくこととなりました。…

CBF125 LIFE !! - from JAPAN
▲思わずシャッターを切ってしまった、発電所の廃墟

足尾銅山発展の歴史は-
いわば、日本の産業革命の光と闇を象徴していると私は考えます。

一連の出来事の中、生産性の向上と環境・公害対策という狭間に挟まれて、
苦しみぬいた技術者・経営者の思いはきっと現代の私たちの暮らしにも息づいている。



事実、足尾銅山に関わった人材の中から、
経営者としては日立やソニー、技術畑では富士通、富士電機、横浜ゴム、日本ゼオンといった
こんにち広く名を知られている企業へ進出、活躍していった人々が数多くいます。

彼らの活躍がなければ、生産性だけでなく、環境・公害対策にも重きを置いた
現代の技術先進国・日本は成り立っていなかったかもしれない。



いち技術畑の人間として、
今回のツーリングでは立ち寄らずにはいられない場所だったのです。…

CBF125 LIFE !! - from JAPAN
R122もひととおり走りきり、、、
そろそろ日光に着こうかとも言うころ、もう日没は迫っていました。
雨も降ったようで、振り向けば霧がもくもくと、、、
気温もぐっと下がって肌寒く、帰り道では少々スロットルを多めに開いてしまっていたかな!

CBF125 LIFE !! - from JAPAN
帰りは日光道を使ってワープしようとおもっていたのですが、
お見事!局地雨にブチあたり、全身ズブ濡れに。。。

天気予報がほんとアテにならない栃木。いつも雨ガッパ用意しなきゃか?
荷物がかさばってしょうがないや!