入院するたびに新しい気づきがある。”新しく”なくとも、再度大事なことだと気づく。そんなことをいくつか備忘録として。

 

 

<ICUでの気づき>

いつもの耳鼻咽喉科医に今回の顛末をあれこれ話していたら、ICUのベッドが極端に合わなかった点について、「次回そういうことがあるなら忘れずに申告した方がいい」とのこと。

今はベッドは柔らかい方向へシフトしてるから、硬いベッドを希望しとく。

アセリオ(腰痛を吹っ飛ばした神の点滴)も忘れずに。

「自分に合うものを患者さんから言ってくれると、本当に助かりますので」と、看護師からも。

 

う、うむ。現場はこちらが思うよりたくさんの齟齬だらけなのだな。されるがまま、なすがまま、ではダメなのだ。ダメ元の大切さ…。わがままと、より適切な治療を受けることは別モノだ。快適ならそれだけ回復も速くなる。受け身は楽だけど実は身体を傷つけてることもある大事な気づき…

 

<省略化の重要性>

いつもの生活では、別になんということもない手順でも、入院中は色々とわずらわしくなる。今回思ったのは、オールインワンジェル(基礎化粧品)のありがたさ。今の愛用はDr.シーラボ。この年齢としてはまあ妥当なところだろう。ラインで揃えるよりずっとお安いし簡単、私の肌には合っている(←最重要点)。持ち込む基礎は、洗顔料とこれだけ。洗顔料はどこでも買える、大塚製薬のメラノCCのやつ。黄色いパッケージで大成功してるアレ。泡立てネットで泡を作る。

 

<少しの贅沢で心を支える>

ともかく入院中の不便さやストレスというのは、全てが自由にならないところから…。いつもの生活を送ることはほぼ不可能。というところで少しでも救いになるのはプチ贅沢。

今回の私は、山本山のティーバッグと同お茶漬けの素(消化器の手術とか言ってたくせに結局持って行った…食べた…)。朝食がパンになってからは、セブンでは青い珈琲を(朝の回診の隙間時間を見極め、7時20分頃に買いに行って保温マグカップに移し替えると8時以降の朝食時でも飲み頃の温度なのだ)。紅茶が大好きな人なら、マリアージュフレールのティーバッグでもいいかもしれない。

 

<サブスク>

入院前からU-NEXTで『ER緊急救命室』を懐かしく見ていたので、その続きを見るのが楽しみだった(入院生活に設定する楽しみは大事だ)。何回か挫折をしているんだよね…最初のレギュラー陣が総とっかえになってから、飽きちゃって…。なんだかんだで、ラストまで見続けられたのが嬉しかった。

 

<本棚>

何度も登場してる東病院の本棚。身体が自由になるうちに、選んだ一冊、藤沢周平の『たそがれ清兵衛』。映画でしか知らなかったけど、この一冊は短編集なのね。しかも同じタイプのお侍のオムニバス。映画と同じ話は無くて、まとめて映画に仕立てたというか。その真実に気づけたのが嬉しい。寝る前はスマホより読書。一晩一話ずつ布団の中で読んでいた。

 

 

実はもう一冊借りている。性善説で運営される東病院の本棚。貸し出しと返却は、個人のお気持ち次第。月イチ通院で、借りることもたまにある。最近、返却棚の下に寄付本棚もひっそりとあるので、今度何冊か持っていこうと思う。心から感謝してる本棚。新しい病院には患者用の図書室が欲しいよねえ…。外来の待合スペースの隙間とか、病棟のロビーの隙間なんかに図書が散らばっている現状。これはこれでなかなかいいけども。そういえば北斗の拳は今どこにあるんだろ(笑)。