今話題の腫瘍溶解(融解?)ウイルス。
ヘルペスウイルスが有名だけど、少し前に、今度は風邪のウイルスを使った薬『テロメライシン』が登場。
https://www.oncolys.com/jp/pipeline/telomelysin.html
オンコリスバイオファーマという、腫瘍溶解ウイルスと分子標的薬の研究に特化したベンチャー企業。
2006年から、アメリカでテロメライシンの治験を開始。特にメラノーマ患者に効果があったとか。特筆すべきは、臨床的に問題となる副作用が見られなかったということ。
日本では、岡山大学でとっくに食道がんの治験が。
これらの記事を読んで思うのは、一つの薬を世界中で、様々な方法で同時並行的に臨床試験を行っているということだ。知らなかったなあ。
今は、放射線との併用、免疫チェックポイント阻害剤との併用、あれこれと各種固形がんにおいて行われている。
あ、でも日本では治験対象にメラノーマが入ってない…なぜだろう、なぜかしら…。BRAF遺伝子陰性のメラノーマ患者にとって、薬の選択肢っていまだに2つしかないのにぃ(オプジーボ・キイトルーダとヤーボイ)。
他のメジャーながんみたいに、標準治療の抗がん剤をいろいろ試せるわけでもなく。
まあ、まだこれからってことかなあ。やっぱり患者数が少ないのは、当たり前だけど新薬開発において厳しい条件なんだよね…。
同じアジア人の、台湾・韓国では第二相まで治験が進んでいる。
でもまあ、国がんの東病院先端医療科では動いているようだし、どうなるだろう。少し注目していきたい。