今日の病院は、特別混むこともなくスムーズな流れだった。日常。

採血センターもサクサクと進み、30分ほどしてから皮膚科前に行ったが、看護師の人手が足りないのか、事前の体調聞き取りは無かった。

だんだん慣れると、待合の様子を伺う余裕も出てくる。

半年に一度の経過観察の人、化学療法の人、診察の人、そして新患。希望や疲弊や不安がミックスされた独特の空気。初めて見る、若い夫婦らしきカップル。平均年齢の高い患者層の、ここの雰囲気にまったくそぐわない。なんということだろう…。

 

「年末、体調どうでした?」「ちょっとだるかったくらいです」

血液検査、やっぱりちょっぴり脂肪肝的なASTとALTだけど。

「相変わらず大丈夫ですね。まったく問題ありませんので!」と太鼓判。

またデキモノちゃんの画像を見ながら、説明を受ける。

「大きくはなってないけど、まあ、何というか、取りたいですよねえ(笑)」

お、取りたい主語が、再びT医師に戻っている。なるほどこれが、皮膚科の総意ということだね。

前回に鑑みて、今回のT医師の話が、治療第2段階目の方針ということだろうと予想していたのだ。

 

デキモノちゃんが、ボコボコとカラフルになり、ちょっとカスが付いたりちょっぴり出血したことを告げて診察台へ。

「あー! やっぱり色は抜けてるんですよねえ!」

「せ、先生、イタタタタ(笑)」

T医師、いつもよりだいぶ深追いをして診ているせいで、ついに会陰が(笑)。まさか先生に会陰を引っ張られるとは思わない無警戒状態だったので、びっくりして笑いながら訴えてしまった。

デキモノちゃんの根元が会陰方向の粘膜部分で、ポコポコしちゃっているので、そこを覗く為には仕方がないのだ。

取った方がいい、取った方が、と何度も何度も小さい声でつぶやいていらっしゃる(笑)。大丈夫です、私もそのつもりですから!

そういえば、またリンパ節触診が無かった(笑)。

 

「cbeyさんは、CTでも目に見える転移が無かったですしね!」

とにかく、尿道口がキレイなうちに姑息切除をしましょうと。今はシミがいったん消えたものの、なんと再び尿道口に浸潤することもあるあるらしい! げげげ。な、何なのよメラノーマのやつ…マジですかい。どんだけ粘膜が好きなの!

「尿道口に腫瘍が浸潤したり、膣の奥の方にも腫瘍があると、姑息手術は無理なので、放射線なんですけどね」

「cbeyさんは、姑息術と免疫療法で行きましょう! 放射線は後に取っておく」

ということに。結局、初診時の治療方針がほぼ踏襲されたんだな。でも放射線はただれるらしいので、なるべく避けたい…。

「ともかく、切除して今のままの治療(オプジーボ)を続けましょう!」

手術は軽く全身麻酔をして、1時間もかからない、と。身体の負担は、局所麻酔と今回の全身麻酔は変わらないそうだ。そんなものなのだなあ。数日間の入院で、2月のどこかで。

細かい話は、次回のオプジーボの日に詰めることになった。

 

それと、頬の内側の粘膜が白くなっている件を、もう一度聞いてみた。

「なんか勘違いしちゃって、下じゃなくて上に来てるんじゃないかって思ったんですけど…」

「(笑)それは無いです!」

そうなんですかー。じゃあ、なぜ私の口の中は白い斑点だらけなんですか。誰か教えて…。そうなのだ、最初は軽い3、4個の水玉だったのに、今では白い点々がいっぱい。

でもまあ、T医師には何度も口の中を見てもらってて、「大丈夫!」と言われているしなあ。

いつもかかっている歯科医院、口腔外科も出来るので、今度歯石取りに行った時に指摘されたら相談してみることにしよう(消極的)。

 

薬が効いている。私の身体がオプジーボに反応していることはもう、疑う余地はない。「色抜け」「黒色消褪」と、T医師が電子カルテに打ち込むのも目撃した。

劇的に効いたわけじゃないけど、進行が止まっただけ(SD)とか、進行が進んでしまった(PD)とか、悪い方向には行っていないのだ。現時点では、これはもう最良と言わざるを得ない。それとも、外陰粘膜部原発としては、かなり良い状況なのかも。勝手に思いっきりポジティブシンキング!

 

敵の大将の首は、2月にとってんげり予定。それまで頑張れオプジーボ。頑張れ私のT細胞。