やっぱり前回、研究用の採血を忘れたらしく、イレギュラーに今日、外来で採血となった。試験管で8本。

実は私は左腕は血管が出難いらしいのだが、10日前すっ転んで二の腕にまだ痣があるので、と右腕NGの事情説明。看護師、顎を見て、「あー!」と。いや、これでも随分回復したなと思っていたが、初見ではまだびっくりレベルらしい(笑)。

左腕、難しそうだ。何度も何度も慎重に静脈を探して、でも一発でぷっすりと。おー! 素晴らしい! 

 

最上階レストランでヨーグルトと紅茶を頂いて、時間潰し。1時間後に皮膚科待合に降りてみると、驚くほどの混雑ぶりだ。椅子を見つけるのがひと苦労という。それでも15分ほどで呼ばれた。

「cbeyさん、なんですか、転んだって?」ええーそこからですかー(笑)。仕方ないので顎の痣を見せた。だが、不注意で転んだのがちょっと恥ずかしく、もじもじしてしまったので、DV疑惑をかけられたかもしれない(笑)。ごめん、夫。

 

で、CT結果。転移は無し。だが脂肪肝(笑)。健康診断ではないので、脂肪肝はスルーだ。…助かった。

そして腫瘍の診察。

「あー、やっぱりこれは! 前回そうじゃないかと思ってたけど。あ、ここもか?」T医師、軽く興奮なさっている模様。

「白くなってるところがありますねえ!」「あ、やっぱりそうですか? 白だの黒だの赤(粘膜)だの」「ははーん。いや、ホント、今これ取っちゃいたいなー(笑)」

衝立の向こうにいるであろうレジデントに「前の画像出しておいて! 今回のと比較するから」

看護師が局所を押し広げ、T医師がカメラ撮影。もう、リンパ節触診なんてすっ飛ばしで、即、画像をモニターで確認。

撮影は9月10月と、そして今回。T医師、独り言のごとくあれこれ話してくださった。

デキモノちゃんの根元の、とあるシミに注目していたらしく、それが消えていると。

「入院の時に、尿道口にもシミがあるっておっしゃってましたけど、今、画像見ると、無いですよね!? 膣の入り口のところのシミも」

「そうです! 消えてます!」ふおおお。

「やっぱり、オプジーボが効いてるってことですか?」

「cbeyさんの免疫力が高まって、今、そこで闘ってるってことですよ! で、弱いところからやっつけていく。この、これ(デキモノちゃんを指差し)もね、まさに敵の大将の首ですけど、それじゃあ手術でひとまず取っちゃおう、という治療の組み合わせがあるわけです。もしくは放射線」

でも放射線は1ヶ月くらい当てる必要があるし、粘膜だとただれて辛い。それなら切除の方がいいでしょう、とのこと。

「cbeyさんの場合、見えるところですからね。これが見えないところだと、放射線もしくは重粒子線となるわけですが」

 

「僕は今、何人か外陰の患者さんがいるんですけど、この薬が効く人は、こんな風にまず局所の腫瘍が変化していくんですよ」

つまりそれは、私も効いているのではないかということですかー!

「この、敵の大将の首(お気に入りの例えの様だ)がね、このまま何とかなるといいんですけどねえ…なかなかねえ(笑)」

ん? 話がだんだん変わってきた?

「あの、根元がもりもりっとして来てて、そのせいでこすれて痛痒く…」

「うーん…」先生、若干、上の空。じゃあ、もりもり感は気にしなくてもいいってことかな。

「もちろん、cbeyさんがすぐ、今すぐ切ってほしいって言うなら、切りますよ!(笑)」

いつの間にか、切りたい主語が私になっている(笑)。

ということは、T医師としてはまだしばらく様子を見たいのだろう。私は、がんセンターの皮膚科サイトの研究項目に、今回の件が当てはまりそうなものがあったのを思い出した。

「薬が効いて腫瘍が消える場合、どんな風になるんでしょうか? ある日突然ポロっと取れたり?」

「うーん、考えられるのは、小さくなったり、しぼんだり。あと、壊死する場合がありますね。cbeyさんの場合、今ちょっとそんな風な感じもあります」

なるほどなあ。このまま痛痒さが続いて…どんどんそれが強くなって(痛いだろうけど、我慢出来る程度ならば)…根元からメリメリっとなったら。ちょっと面白いかもしれない。

「転移も無いし、腫瘍からだらだら出血してるわけじゃないですし、まだ様子見でいいと思いますよ!」

やはりその方向か。

なおも何度か、私が切りたいなら…とおっしゃっていた。でも観察したい意を強く感じたし、もちろん私は、むしろそれこそウエルカム(笑)。

 

「よいお年を」を言い忘れた。ちょっと舞い上がっていたということで、礼を失したことは許していただこう。

無事、7回目のオプジーボも済んだし、これから2週間、局所はどういう変化を見せるのだろうか。私の局所は、壇ノ浦か関ヶ原か。あとは副作用。色んな意味で、ドッキドキの年末年始になりそうだ。