最初に私の病気を話した、学生時代からの友人。久しぶりに顔を会わせて、おしゃべりをしてきた。
勤務医の親の元に生まれ育って、勤務医の夫を持ち、由緒正しく勤務医を批判する(笑)。私の様な一般人とはまた違う視点を持っているので、彼女と病院関係の話をするのはとても楽しい。
例の、皮膚科に婦人科の椅子が無いグチをこぼしたら、すごく驚いて、
「それ、言いなよー。言えないなら病院の投書箱とかに入れちゃいなよー」
って(笑)。一発で本人特定。そもそもがんセンターに投書箱ってあるのかしら。
「いいじゃん、むしろ本人だってわかればすぐ動いてくれるかも」
いやいやいや(笑)。でも、このストレートな発想がいい。病院や医師という存在が、彼女にとってまったく特別でも何でもないからだろうね。多分、彼女が私の立場になっても、そうしないと思うが。
それに、婦人科の椅子を置くスペースなど無いし、ひとまず脱衣カゴを。
「荷物を置くカゴはあるんでしょ?」「それは先生の机の横にあるよ」
「じゃ、それをずりずりベッドの方に移動させて、私は!これが必要なんです!って言えばいいよ」
冗談なのか本気なのか。いや、本気なんだろうな(笑)。冷静に考えてみると、だんだんそれが正解のような気がしてきた…参ったな。
病名が判明してから、諸検査についての大学病院の動きが物凄く迅速だった話をしたら、「そうそう、やれば出来るんだよねー! やらないだけ」と、大笑い。
セカンドオピニオンの資料を次の日に貰えたことについては、凄いね、と。
記事には書きそびれたが、「今すぐは、他の患者さんがたくさんいるので無理なんですが」と、H医師が言ったことを思い出した。やっぱり、誠意ある対応だったんだな…。せめてもの、ということか。何にせよ、H医師には感謝している。
彼女の夫の話を聞いていると、家の中で本当に何もしない様子だ。何かあった時に、洗濯機を回すことすら出来ない。ずっと、彼女が甘やかしているからだろうと思っていたが、そうではないということを今の私は何となく理解出来るようになっている。毎日、命を扱っている職業だもんなあ…。
医師のワークライフバランスは、ものすごく個人差がありそう。家族は大変だろうな。でも、家の中に主治医がいるって、ちょっと羨ましい。