1月3日にジャネット/ジャンヌを鑑賞し、
1月14日にドライブ・マイ・カーを鑑賞しました。
で、
1月の読書はこんなふうに…。
1月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1051
ナイス数:29
英仏百年戦争 (集英社新書)の感想
昨年からジャンヌ・ダルク関係の書籍を拾って読んでいます。「12世紀あたりから15世紀のイギリスとフランスの関係がカオス」でしたが、著者がいうように「国家」という枠組みをはずして、豪族という観点で考えて納得ができました。また、フランスのボルドーが百年戦争終結まで「イングランド領」だったのは初めて知りました。一介の民衆であったジャンヌ・ダルクが活躍した背景について、ツール・ポワチエ後の傭兵が略奪を繰り返したことは「最後の決闘裁判」でもふれられており、ロレーヌ地方の苦境から立ち上がった考えに肚落ちしました。
読了日:01月23日 著者:佐藤賢一
ワーニャ伯父さん ——田園生活の情景 四幕——の感想
「ドライブ・マイ・カー」の劇中劇に使われた作品。よく考えてみたら、村上春樹氏の作品はロシアの文豪の引用が時々あるんでした。映画の中で、家福はこの演劇のセリフを通じて、見えていなかった妻の心、自分の弱さを直視することになります。ほんの田園生活の一風景の描写ですが、誠意が踏みにじられ、生活の場が奪われる情景は心が痛いです。(だからチェーホフは苦手)
読了日:01月16日 著者:アントン チェーホフ
女のいない男たち (文春文庫)の感想
映画「ドライブマイカー」を見たのがきっかけで読みました。映画はこの短編集の「ドライブマイカー」「シェエラザード」「木野」を元に脚本を起こしたそうですが、映画は、原作の世界の中にシリウスのようにきらめいていました。映画の脚本は,決して原作からでばることなく,なお、登場人物の心理を掘り下げていて秀逸でした(びっくり)。
読了日:01月15日 著者:村上春樹
安彦良和 マイ・バック・ページズの感想
昨年末、安彦氏のキリスト教三部作のうち「Jeanne」「Jesus」を読了。あまりのすごさに本書を手に取りました。80年~90年代、雑誌の「好きなアニメーター上位TOP10」に入っていた方なのに、自分の立ち位置やファンの好きな方向性を見定めていたと改めて思いました。(特にZガンダムのくだりは頷くばかりです。)「Jeanne」「Jesus」の筋立てについては、安彦氏の見方が大きく影響しているように思いました。当事者よりも第三者の立場のほうが感情移入できるのかなと思います。希代の漫画家/アニメーターです。
読了日:01月12日 著者:安彦 良和;石井 誠
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