池井戸潤氏の著作との出会いは「果つる底なき」。債権回収をしていた同期が突然アレルギー(蜜蜂)でショック死するというミステリーものでした。そのあとに読んだのが、「オレたちバブル入行組」
「その浅野が大阪西支店長として着任したのは、昨年六月。半沢が本部審査部からから転勤を命じられる二ヶ月前のことである。だが、昨年の業績は鳴かず飛ばず。結局、業績を悪化させた前任支店長の尻拭いにエネルギーを取られた形で尻窄みに終わってしまったからだ。」
入行組にはこんなふうに前振りがあります。最新作は、半沢が八月に大阪西支店融資課長として異動した4ケ月後、つまり十二月の話です。
今回のタイトルのアルルカンと道化師。
どっちも同じと思っていたら、全然違うようです。
出典:https://mayonez.jp/topic/1030701?page=2
(抜粋ここから)-----
アルルカン」は即興仮面劇に登場する、「アルレッキーノ」のことで、ずる賢く、貪欲で、食い意地が張っており、物語を引っ掻き回すキャラクターです。必ず仮面をつけており、派手な衣装をきています。
それにくらべピエロは、「パリアッチョ」(Pagliaccio)という名前で登場し、とにかくいじられキャラの役回りです。ずるくても、賢さのある「アルレッキーノ」とはまったく違った役どころで、見ている人達をとにかく笑わせます。もちろん衣装も違い、名前もフランス語にすると「ピエロ」(Pierrot)となりました。
(抜粋ここまで)-----
この小説を読みながらあたまに浮かんだのは
ジョルジュ・ラトゥールの「いかさま師」
登場人物はみんな「背景」「文脈」を持っています。
ちなみに、一番右のぼんぼんをみていると、半沢の務める銀行の上層部や何もしらない顧客かな。M&Aをきっかけに始まった宝探し…。いつもながら、ぐいぐい引き込まれて一気読みでした。
ところで、今作で知ったのは直樹の好きなお酒。
金沢出身なのに、高知のお酒がお好きなようで!!
楽天でさっそく購入(でも、25度なんて飲めないよ~)
最終回には間に合わないけど、かんぱーい。