映画館ではTOHOシネマズの系列の映画館によく行きます。入院などでバタバタしていましたが、年末に5000マイルが無効となってしまいますので、1カ月フリー・パスポートにマイル交換してきました。今日見たのは「ハリー・ポッター1~2」制作のクリス・コロンバスプロデュースの「バーバラと心の巨人」と先日おなくなりになった樹木希林さんの遺作「日日是好日」
どちらの映画も「必ず来る終焉」、「死に裏付けされた生」をしみじみ考える作品でした。
バーバラの場合、心の拠り所を喪失する恐れが彼女の心に暗い影を落とし、まるでドンキホーテのように、その心の敵と戦っています。
日是好日の主人公の典子(黒木華)は、自分のやりたいことを見つけられず、就職氷河期にあって就職もできないまま、フリーター。そのときに比較の対象にになるのが従妹の道子(多部未華子)。彼女は商社に就職を決めるも3年で退職し、相手もきめず「結婚するために」実家に帰り、着々と自分の人生を歩んでいるかのように見えます。実は、同時期に私も樹木希林さんのような先生についてお茶を習っていたので、その頃の自分を懐かしく思い出しながら、映画を見ていました。
一番印象に残ったのは武田先生(樹木希林さん)のこのセリフ。
「生涯に一度と思って、おやりください」
希林さんの魂魄がこもっているように思われました。日々、同じように過ぎていきますが、同じ日というのは1日としてなく、それぞれの日について意味があると思うのです。その日の課題は何かを考えてそれを日々果たしていくことの大事さをつくづく思いました。
かくいう私はときどき課題をすり替えてし、仕事にかまけたり、ぐうたらしたりしております。だめですよね…。
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ところで、婦人画報に樹木希林さんと黒木華さんの対談が出ていますが、樹木希林さん、この役のために茶道を習いだしたところがマイペースにすすめていらっしゃったそうです。いつの間にかプロデューサーや監督も茶道を習って今回の撮影に至ったそうですが、撮影のカメラの目線が経験者目線で臨場感がありました。参加されている俳優さんの佇まいも見事で、茶道の初心者などとは思えませんでした。
それにしても、婦人画報企画の「樹木希林さんが極め書き」付きの「樹木希林好みの茶籠」95万円也が完売しているのに、びっくりしました。それにしても北大路魯山人作の茶碗がネット通販されるなんて、さすが婦人画報!!!!(詳細はこちら)
※以下、余計なメモです。すみません。
もう正座ができないので、自分もお点前をしているような気になってみていました。ただ、武田先生の教室は「裏千家茶道教室」となっているのですが、左足で畳の敷き合わせを踏み超えるとなっていたり、お茶碗を拝見するときは、お茶碗への敬意と不測の事態に備えて古帛紗の上で拝見するのですが…。高価な茶碗を拝見するシーンでは「ここで何か起こったら」とハラハラしながらみておりました…('◇')ゞ。しかし、もう16年も前のことなんで、ほぼ忘れている自分には唖然~(苦笑)