【K-POP】#VIXX スタイリストさんのインタビュー | いろいろといろ

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舞台を刺繍

スタイリスト キム・ナヨンさん

記事登録:2018.04.14 10:00

テキストを小さく

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[スタッフが住んでいる世界] (6) 

Kポップアイドルスタイリスト キム・ナヨン

 

 

#とき及び場所合わせ芸能人着る服

 

既製服では、消化困難

 

放送局ごとに異なる衣装を見つける

 

 

# "スタイリングは舞台そのもの"

 

作業室は数多くの服たちぎっしり

 

他にも、10以上のトラベルバッグがいっぱい

キム・ナヨンスタイリストが、最近、ソウル江南区にある作業室でアイドルグループVIXXメンバーであるラビが昨年のアルバム「桃源郷」の活動と、舞台で着た衣装や小道具を持って製作過程を説明している。シン・サンスン選任記者

 

 アイドルグループの中で唯一、最近開かれた訪朝公演「春が来る」に参加したレッドベルベットは紫色系の ベルベット素材の服を着て歌「赤い味」を歌った。Kポップの最新流行を率いるアイドルグループが1970〜80年代に流行したのはレトロのベルベットの衣装だった。

 レッドベルベットは、最初の訪朝公演で破格によりチームのアイデンティティを示すことに注力した。レッドベルベットとチーム名は強烈な赤と柔らかいベルベットのように、様々な音楽を披露するという意味が盛り込まれている。舞台の上で派手なアイドルグループの第一印象を牛耳るのが衣装だ。ベルベットになった服を着て舞台に上がると見ず知らずの北朝鮮の観客も衣装でチーム名をもう一度思い浮かべ可能性も自然に大きくなる。 

 

 歌手の公演の衣装コンセプトをとるか、時には歌手が舞台に披露する服を直接製作するスタッフがスタイリストだ。ファッションデザイナーとは大きく2つの点で異なっている。

デザイナーが不特定多数のために服を作るが、スタイリストは、特定の芸能人を対象とする。デザイナーが服製作だけに集中する代わりに、スタイリストは時と場所に合わせて芸能人が着る服まで直接取りまとめる。ワンダーガールスの歌「Nobody」と黄金のロングドレスが、少女時代の歌「Gee」とフルカラージーンズが浮かび上がる。スタイリストの功績である。 

 

 

 

服に囲まれた城... 作業室に行ってみる

これらのワークスペースはどうだろうか。やはり服に埋もれて住んでいた。「やれやれちょっと荷造りが、申し訳ありません。」4日、ソウル江南区論峴洞のヴィラ地下1階。スタイリスト キム・ナヨン(29)さんのワークスペースは、服がたまって足の踏み場がなかった。キム氏と一緒に働く仲間のスタイリストが急いでリビングに散らかっていた服を片付けて、モーゼの十戒の海のように道を開いた。

キム氏は、あまりにもごちゃごちゃしてお見せできないと作業室の公開を極力拒んだ。キム氏を説得してすぐにインタビューした「おかげで」、飾らない作業現場に直面することができた。キムさんが服をようやく片付けた道に沿って2つの部屋に入ると、やはり多くの服が城壁のように部屋を囲んでいる。「お風呂」のあと主人が見つけてくるのを待つ服が天井まである。クリーニング店に来た感じというか。アイドルグループVIXXの服がほとんどだった。キム氏は、2013年からVIXXのスタイリストとして活動している。彼女の作業室の外に小さな冷蔵庫ほどの大きさのスーツケース10個立てていた。やはり服がメインだった。

アイドルグループVIXXのアルバム「桃源郷」コンセプトのイメージ。これら韓服に装身具をつけた後、電子音楽に合わせてダンスを踊った。ジェリーフィッシュエンターテイメントを提供

 

 

EDMに踊り「花ソンビ」出てくるまで

スタイリストの手が最も多く行く芸能人は断然アイドルグループである。舞台と特殊な場所で踊るとき似合う服、それも団体で似合う服を見つけるのは容易ではない。既製服では消化が困難な条件である。

結局、想像の力が必要である。金氏は昨年、大きな「山」に会った。スタイリングを担当しているVIXXの所属事務所であるジェリーフィッシュエンターテイメントからチームの新しいアルバム主題歌「桃源郷(桃源境)」という言葉を聞いては、頭の中が白くなった。歌詞の時間はしばらく逆流した。「月に映った君を見て」「夜の安否に君に似赤い椿が嫉妬して」とは歌詞のなかに古代の香りが一杯だった。冠をかぶって桃の木の下に立っているべき勢いであった。
 

キムさんは「VIXX側が舞台衣装に東洋的な感じを望んでいる」韓服から検索を開始した。雑誌の韓服グラビアをはじめ、インターネットで古い伝統衣装をくまなく探した。資料調査だけで2週間かかった。キム氏は、ローブを秘密兵器に選んだ。踊るとき舞う服に視覚的な余韻を生かしたかったからだ。東洋的な趣を強調するために衣の下に四君子を刻んだ。腰円装身具も付けた。小物は扇子までそろえた。どっしりとした電子音楽に合わせてダンスを踊る「花士」。アイドルグループとしては冒険だった。 
 

服をスーツを模した改良韓服で作成踊る時に動く楽しさ、現代的な雰囲気を生かした。三、四回の衣装デザインの変更を経て、2カ月の間に行われた作業であった。結果は、「大当たり」だった。ローブを着たアイドルグループは韓国を越えて、日本など海外を縫って話題を振りまいた。オンラインでは「『桃源郷』の衣装製作代行」という文まで上がってきた。

 

舞台ごとに更新... アイドルグループの衣装製作の苦情

アイドルグループステージ衣装製作は質と量を同時に満足させるべき作業である。アイドルグループは舞台ごとに異なる服を着なければならない。放送局ごとに異なる画面を作ることを理由として、歌手側に新しい舞台衣装を要望してくるが最大の理由だ。アイドルグループが新曲を出す週に出演する音楽番組は地上波放送3社(KBS及びMBC及びSBS)とCJ E&M系列ケーブル音楽チャンネルMnetを含め、少なくとも4つだ。通常新曲活動期間が4主人を考慮すると、少なくとも16回の音楽番組に出演しなければならず、出演回数だけ、他の服が必要である。5人組グループの場合出演回数にメンバー数を乗算した曲広報活動に舞台衣装のみだけでも80着は必要なわけだ。

服のつくりに手もかかる。激しい踊りで服が破れるのが常。上腕部分が特に脆弱で時々修理しなければならない。舞台に上がる直前の服が破れたらスタイリストは、いわゆる「メンタル崩壊」になる。キムさんは「アイドルの衣装服を保護するために、ほとんど伸縮性の良いスパンデックス(合成繊維)を主素材とし、その上に別布を乗せるように製作する」と述べた。VIXXの「桃源郷」韓服衣装もスパンデックスで作られた後、表地をパッドを入れるようにした。

 

 

 

10年前の給料は30万ウォンの「情熱ペイ」

信じ探したスタイリストになるまでイバラの道だった。今はちょっと良くなったが、10年前までは、作業環境は劣悪だった。キム氏が受けた最初の給料は30万ウォン。一日に3〜4時間しか眠れなかい中で受けた「情熱ペイ」で、ファッション業界特有の慣行であった。キムさんは「初年度は230日間、一日も休まなかった」とした。

給料が低賃金なので、一日の食費を3000ウォンに減らした。カップラーメンと牛乳だけの食事ですますのがほとんどであった。仕事を開始すると、服の配達が「主業」である。先輩スタイリストが人脈を通じて確保した衣装を店頭から持って来て、再び持ってかえることである。キム氏は、一度に大きな袋を3〜4個ずつ引いてバスに乗った。服の配達にかかる交通費を節約するためだった。あまりにも重いので、ずっと胸周りが傷んだまますごした。サウナは、第2の宿泊施設であった。芸能人のスケジュールに合わせて働いてみると夜明けに仕事が終わると、サウナにお世話にならなければならなかった。キムさんの家は仁川。 割増がつく時間にソウルで家までタクシーに乗れば5万ウォン払わなければいけないので、タクシーを利用しようとは思わなかった。 
 

キム氏は、「コーディネーターの分際」という言葉が一番嫌いだという。飾る人という意味の「コーディネーター(coordinator)」に分際という卑下する単語を付けてスタイリストの仕事自体を潰そうとする視線に接し、心に擦り傷を何度も受けた。10年前までスタイリストは正しい待遇を受けなかった。スタイリスト業務自体を生産的なこととして見なされかったからである。当時、キム氏は、他の分野の多くのインターンのように「明日はよくなるだろう」と考えて、歯をくいしばって頑張った。 
 

 

キム氏は、最初は俳優のスタイリストとしてキャリアを始めた。だが、「服に多くのことを表現したい」と考えて、歌手スタイリストに目を向けた。K-POPアイドルのスタイリングの重要性が強くなるほど、彼女の使命感も大きくなった。

 キムさんは「私のスタイリングは、舞台そのもの」という。衣装などの視覚的な要素が舞台の一部であるからである。キム氏からもらった名刺には「Stylist(スタイリスト)」という単語が大きく書かれていた。

 

2016年1月にDepend onアルバムがリリースされたとき、Tsutaya(渋谷)で展示されていた衣装がこれ。呪いの人形のときの衣装ですね。

 

2013年のころからというと、この衣装もキム・ナヨンさんが手がけられていたと思うと感慨深いです。

 ■それにしても、レオさん笑いすぎ(^-^;