ヘアサロンで読んでいたクレアに原 雅人さんが面白い和歌を紹介してくれていました。
君や来し我やゆきけむ
おもほえず夢か現か 寝てか覚めてか
出展:伊勢物語
在原業平が伊勢にて斎宮にいいよるが、結局何もなく、夜が明けて斎宮から来た唱なんだそうです。
ざっと訳すと、
「あなたがきたのでしょうか。私がうかがったのでしょうか。夢だったのかも現実だったのかも、寝ていたのか覚めていたのかもわかりません。」
#本来、斎宮は神様にお仕えするお方ですからね…。
原さんがCREAで上の歌でこんな指摘をしていたのがおもしろくて。
「夢とうつつ」、「寝ているか、覚めているか」を対比していることで、いっそうその境界があいまいになる…。もしかすると「うつつ」としているものは、実は形になっていたものではなくて、後世になって「現実」という形をとったのではないか。
うろ覚えですが、こんな考察が書いてありました。
#私の場合、正反対のものを並べると、より差が際立つと思うのですが(例えば、白と黒、背が高い人と低い人など)、それは視覚的な見方なんでしょうね。
夢
というと、今、私の心にひっかかるのはマイブーム、VIXXの「桃源境」。
彼らはどんな物語をもって、あの歌詞を選び、あの振り付けにしたのでしょうか。
ただ、憧れの人を思う男の姿を描いただけだとしたら、ちょっと寂しいな…と思うのです。