
今週の日曜日、上野の国立西洋美術館で開催しているミケランジェロ展に行ってまいりました。今回はシスティーナ礼拝堂の天井画の制作の500年目にあたり、世界最大数のミケランジェロ作品・資料を所蔵するカーサ・ブオナローティ美術館(イタリア、フィレンツェ)の全面協力により、《レダの頭部習作》《最後の審判下絵》などの素描の傑作群、彫刻、自筆の手紙、関連作品など約60点が9月6日~11月17日まで展示されています。
で、
今回は15歳のときに掘った傑作から、遺作まで、ミケランジェロの偉業を辿る旅路なんです。
■階段の聖母
なんと15歳の時に彫刻したというのが階段の聖母。

当時の師匠の浮彫の技法を模倣して制作されていますが、階段でイエスに乳を与える聖母マリア。まなざしが「ここにあらず」という感じで、わが子の行く末を案じているかのようにも見えます。
■レダの頭部の習作
これはギリシャ神話のレダとゼウスの話になぞらえて制作されたそうです。ただ、「とてもわいせつ」だと物議をかもし、実際に制作したものは焼失し、現存するのはこのメモのみ。
レダの顔、首筋が筋肉質ですが、なんとミケランジェロ、当時婦人を描くときもモデルが男性であることが多かったらしく…。顔は男で、のちに睫毛を長く描いて、女性らしい顔立ちにしたのだとか…。
終生独身だったミケランジェロは同性愛の疑いをかけられたこともあるそうで。
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また展示会ではなんと4Kのデジタルカメラで撮影したシスティーナ礼拝堂の映像も上映されています。この映像が圧巻。肉眼では見ることができない細部まで見ることができます。これはこの展示会でしか見れないので、バチカンに行ったことがある人もそうでない人も必見!!です。
実は、10年前、バチカン市国に行ってました。システィーナ礼拝堂は当時修復途中で写真撮影はできませんでしたが、素晴らしくて圧倒されました。
■当時に出ていたマトリックス リローデッド仕様のパワーエイドとともにサン・ピエトロ大寺院

■サンピエトロ大聖堂の塔のてっぺんまで昇ったヽ(^。^)ノ。

塔の内部にも素晴らしい装飾がほどこされています。
さすがカトリックの総本山!!

■サンピエトロ大聖堂にあるピエタ像
#このときのカメラでは暗くて、これが精一杯ですが、ほんとうに美しい彫像でした。

■そのほかサンピエトロ内部の写真です。
ミケランジェロとは関係ありませんが、どれもこれもすばらしいものでした。



※ちなみに下はブリュージュの聖母教会にある聖母子像(2012年10月撮影)
ミケランジェロはほぼ終生イタリアのフィレンツェかローマで仕事をしていたため、イタリア以外に作品はあまりなくとても珍しいそうです。確か、ブリュージュの商人が直接ミケランジェロに依頼したんだと言っていたと思います。

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