法医学の盲点にメスを入れた制作陣の着眼点を、まず評価したいと思います。解剖されないまま荼毘にふされてしまう変死体が多いことは認識していたものの、その問題点を追及することはあっても、今回のように民間の研究所が、それを請け負うという設定は画期的ではないでしょうか。
設定だけではなく、ストーリーも推理性を盛り込み、飽きさせない楽しめる展開になっていましたね。解剖した男性の遺体からMERSウイルスが見つかり、当初、その男性が中東から帰国したばかりということから、感染が広がる恐怖をもたらしたとして糾弾されることになりましたね。しかし、石原さとみ扮する解剖医らの、本業ではない〝捜査〟によって、男性が帰国後に通院した病院の院内感染によるものだったことが判明するという次第でした。
実際にこのような施設が民間にあるのかどうかは分かりませんが、これが現実のものとしてもっと普及すれば、人材難の法医学の現場が好転するものと期待できるのではないでしょうか。