インドネシアで樹上生活民族が初めて公式に発見されたという報道を見ました。



彼らは独自の言葉を持ち、人里離れた樹上での生活をしているようです。



現地の調査員は山中を2週間もかけて歩いてその民族を発見したということです。

 


今日のこの番組はワールドカップに関する報道が大部分を占めていて、この報道はじつに短時間のものでしたが、報道の仕方になんとなく疑問に思ってしまうところがありました。



まず、報道に合わせて写真を使っていたのですが、その写真がどうにも真偽が微妙な感じでした。民族というだけあって、複数の人々がいると思うのですが、その写真は一人だけの色の黒い男性の背中のショットです。また、それは樹上にいるショットで後ろに地上が見えますが、ピンボケた感じでほんとに樹上なのか?と思ってしまうようなものです。



それとインドネシアの熱帯雨林らしき地域の上空からの動画も使っていました。「調査員が2週間歩いて・・・」と報道しているときの動画だったので、ここを歩いて行ったのかと視聴者は感じると思います。しかし、これは今回の樹上民族発見の地とは関係のない可能性が高いと私は推測します。もし、ヘリを使ってその地に着いたなら、先住民たちの動画が報道されるでしょう。写真もよりはっきりとしたものがあるはずです。



興味深い先住民の発見の報道ですが、信憑性にかける感じを受けました。



 *番組データ*  < 報道ステーション / テレビ朝日系列 > 



"The Cove"は現在、日本の映画館では上映中止になっている問題作です。



内容は、日本の和歌山県太地町というところで行われるイルカ漁を批判するものです。


初めてこの映画を見ましたが、イルカを銛のようなもので刺し、
入江が血で真っ赤に染まるシーンは実に残虐な印象を受けました。



イルカ愛好者がこの映画を見たら、絶対に目を背けてしまうと思います。



日本のイルカ漁の残虐さやイルカ漁をする漁師の態度などに関してうまく編集してあったので、
より視聴者にイルカ漁に対する不快感を感じさせるものになっていました。
自分も、イルカ漁に不快感を感じずにはいられませんでした。



しかし、自然界では「食べる・食べられる」の法則があって、人間もその法則に従っています。
人間は動物や植物を食べて生存することができるのです。


ですから、イルカやクジラはいくら高尚な動物だと言っても、
じゃあ牛や豚は殺して食べていいのか、ということになると思います。
牛や豚を食用に加工するときも、かなり残虐なことをしているのではないでしょうか。

それに、韓国では犬肉を食べるし、中国では猫肉を食べます。

イルカは特別に保護しようというのは間違っているんじゃないかと感じました。

メディアスタディーズで取り上げた不同意堕胎の報道についてですが、たしかにメディアの犯罪報道は適切じゃないのではと思ってしまいました。





刑事事件では民事事件と違い、刑が確定するまで「推定無罪」が大原則とされます。





しかしメディアの報道をみると、刑事事件発生後、容疑者に容疑がかけられた時点でその容疑者が犯人だと私たちに思わせてしまう報道をしていることがしばしばあるということです。





今月18日に不同意堕胎の容疑で逮捕された医師の報道を、違う放送局3社で比較しましたが、大体どのニュース番組でもそのような報道をしていると私は感じました。





その事件の内容ですが、その医師は既婚者であるにもかかわらず、不倫関係にある他の女性を妊娠させ、ビタミン剤と偽って流産を促進させる薬を飲ませて流産させた、というものです。





この内容に加えて各ニュース番組では、彼の女性問題を大きくとりあげるなどして、この人は女遊びの激しい道徳のない人間である、と思わせる報道をしていました。




私はこの報道を見て、こんなダメ男ならやりかねないことだと思い、こいつは犯人だろうなーと決めつけました。この報道を見た多くの人は自分と同じ気持ちになったのではないかと思います。





これは「推定無罪」が原則の刑事事件の犯罪報道としてはよくない傾向ではないでしょうか?





実際、いまだに彼の容疑への確固たる起訴事実は見つからず、被害者の女性の自作自演の可能性もあるのでは?という状況のようです。





裁判員裁判が導入されて一年が経った今、より犯罪報道の在り方について考えさせられました。