昔、CB650R e-clutch を注文しましたが、夢かもしれません。
作られる数字
表向きは複数社による共同送金だが、実態は元住商事が単独で行う送金だ。その米ドル資金を各社が円をドルに換金し一社に集中させる、それが「ジョイント送金」だ。
会計処理の際、輸入取引としては200万ドル、さらに円建ての国内被仕向送金としても2億440万円が記帳される。単純な電話取引一つで、外為取引高は約4億円にも膨れ上がるわけだ。
確かに、外為法や会社法には社内記帳の細部について明確な規定はない。しかし、東京支店の「お局」こと平野さんが平然と言う。「元住商事が一括で輸入報告書を提出するから、国際収支統計上の問題もないのよ。」
俺は反射的に声が出た。「ただの『張りぼて』いや、架空取引じゃないですか?」
「何言ってんの、ジョイント送金って立派な名称があるし、お金も動いてるし、為替差益だって出てるわけだし。」平野さんは、素人相手のように言い放った。
明らかに異常だと感じるこの取引を、無視することはできない…。

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