CB650R e-clutch を買う夢を見ました。
林専務
「ところで山本、お前、林専務のこと、覚えているか?」と、副部長が問いかけた。
「はい。入社の際、最終面接をしていただきました。」
「そうだ。その林専務が、今度の株主総会で勇退されることになった。実はな、なぜかお前のことを気にかけていたんだよ。今回の異動についても、心配されていた。」
そう言って、副部長は手元の資料を取り出しながら、
「お前、二次面接での筆記試験、覚えているか?」と、さらりと尋ねた。
「ええ…確か、時事問題と貿易関連の英単語の試験でしたよね。」
「その通り。そして、小論文もな。ちなみにお前、時事問題も英単語も、……見事に0点だ。」
副部長はクリアファイルから一枚のコピーを取り出し、私の前にそっと置いた。
<小論文>制限時間20分
(テーマ)あなたが大学で最も力を入れたことや、他人より優れていることについて述べなさい。
そこに書かれていた文章は「ポエム」よろしく。しかし、その字の汚さは、読む者の気力を一瞬で削ぐほどのひどいものであった。
『私は大学の4年間、ほとんど学校に行きませんでした。徳意なことはオートバイのそうじゅうです。高野山の峠あたりでは“最速の男”と呼ばれていました。また、大型二輪免許(限定解除といいます)に合格しました。この試験は非常に難しく、司法試験に次ぐ合格率の低さと言われています。社会人になったら、安全運転を心がけます。よろしくお願いします。』
下谷次長は、横から私の小論文を覗きこむ、苦笑を浮かべてこう言った。「これ…中学生の作文か?」
目の前に座っている田沼部長は笑いをこらえきれず、「いやいや、中学生に失礼だろう」と言いながら、タバコに火を着けた。
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