6月14日、詩人白石かずこさんが亡くなった。享年93歳。


白石さんとは、1981年、1982年に共演いただいた。ピンクの豹柄を着こなし、年の離れたボーイフレンドを連れて、クールだった。宇宙人みたい(褒め言葉です)だった。 


 ポエトリーリーディングは、詩の朗読と即興演奏などとのコラボレーション。詩人が、どう音楽を捉え、どうアクションするかは各人異なる。単なるBGMと考える人もいれば、意味をぶつけあう人もいれば、音響と捉える人もいれば、隠喩を連ねてことばとは別の地平に出る人もいる。 


 ふと音の流れが途切れたとき、白石さんが、途中で読むのを止めてしまって、びっくりしたことがある。白石さんには、音楽的な必然性があった。音楽、とりわけジャズに深い理解があり、ご自身をミュージシャンと等しく置かれていた。 


 白石さんとの共演は、即興演奏の方法を模索していた駆出しの私に、多くの示唆とアイデアを与えてくださった。 


詩集「砂族」を刊行された頃だった、今も白石さんの声が聴こえる。 

下は、





1982年のプログラムです