昨日の例会で、まだ断酒してから2か月と言うところの人が、飲酒欲求が出て、何とかそれから逃げ回ってどうにか、飲まずに済んだという話をしていました。彼によると、飲酒欲求がわいてから、電車で移動をしラーメンを食べようとして店の席がいっぱいだったのでそれを諦め、今度は自分のオフィスに戻って仕事を仕掛けたけれど手に付かずそこから今度は自転車でコンビニに走りノンアルコールビールを飲んで何とか治めたということでした。
ラーメン屋に席が空いていたら、そこで周りの誰かがビールでも飲んでいるのを見て、がまんできなかっただろうと、たまたま席が空いてなかったことはラッキーだったと言います。また、やってはいけないとされるノンアルビールを飲んで何とか治まったのも運が良かったと言っていました。
酒が切れてから2か月という状態では、理不尽にもいきなり飲酒欲求が沸き上がってきて、尚且つそれがとんでもなく心を揺さぶるものです。理屈以前にただひたすら「根性」というか気を強く持って我慢するしかないのですから、彼の奮闘も仕方が無かったということになりますし、よくぞそこで飲まないでいてくれたことだと我慢できた当人に賛辞を贈りたいのです。
断酒初期に飲酒欲求が出てくるのは仕方がないのです、それをどう凌ぐかに注力するしかないです。この例ではどんなシチュエーションで飲酒欲求が起こったのか聞きそびれてしまいましたが、まずそこで、じっとしなかったのがよかったようです。じっとしていたら、飲酒欲求だけが意識のすべてを占めてしまいます。だからそれを避けるためにとにかく体を動かすことが有効です、この例で当人は、ひたすら移動を続けていましたので、それが効果があったようです。
飲酒欲求をを凌ぐには、酒以外のことに意識を逸らし気を散らすことが効果的です。彼は喫煙者ではなかったのですが私の場合、とりあえずタバコを吸うことはかなり効果的でした。また、酒以外のものを飲むのも効果的です。欲求の何割かは液体を飲むことでごまかされるからです。水とか、ジュース、お茶とかをごくごくと飲むことで、欲求がいくらかでも抑えられるのです。
今回のケースでは、もう切羽詰まっていて酒以外の飲み物と言う選択ができず、酒に走りかけたところでかろうじて、ビールではなくてノンアルビールを買うことを選べたのが最後の砦になったようです。
本当に崖っぷちで転げ落ちる寸前に何とか踏みとどまれたのです。本人の意志の強さと運の強さがかろうじて飲酒欲求を上回れたという事です。
断酒初期の飲酒欲求に対抗するには、とにかく根性で我慢しかありません、しかしあらかじめ、飲酒欲求が起きたらじっとしていないで体を動かす。酒以外の飲料をしっかり飲む。何とか酒以外のことに意識を逸らす。と言った対象行動をあらかじめ準備しておきたいものです。