死ぬまで飲んではいけない、に折り合いをつける | 断酒てへ日常

断酒てへ日常

断酒を続けること、そのために断酒例会に毎日出席を続ける日々

 アルコール依存症と言うのは、不治の病気で完治するという事がありません。断酒することにより、症状が出なくなるだけです。という訳で死ぬまで断酒を続けなければいけません。
 
 まだ断酒を始めて間もない人が、「一生酒を飲んではいけない」という事を受け入れづらいと言っていました。「1年とか3年とか断酒を続ければ治ると言うならいざ知らず、死ぬまで飲んではいけないなんて」とも。
 
 これはもっともなことです。酒を飲むことでなくても、何かをもう今後の人生でやってはいけない、そう言われたら理不尽なものを感じるでしょう。まして、それまで酒なしではいられない、酒がすべてな生き方をしていたのですから、酒を飲むなはとても受け入れがたいものに感じられるでしょう。
 
 生きている限りダメだというのは、とても重い縛りに思われます。その重さに耐えられずに飲んでしまうこともまたあるでしょう。
 
 私の場合、58歳で断酒することにしたのですが、まあ40年間飲み続けて、堪能したと言えそうですし、挙句にひどい目にも遭ったわけで、もうこれで年貢の納め時だな、そんな風に思うことにしました。
 
 それでも、やはり二度と飲めないという事に理不尽さを感じ、続けてはいました。それで5年ぐらいするとようやく、酒が無い生き方を素直に受け入れれるようになったのです。
 
 40年飲み続けたという経歴があってこそ、そうも思えるのですが、もっと若くて断酒せざるを得ない人には、なかなか受け入れがたいのはもっともだと思います。
 私が上切れるにかかった5年に当たる時期をよほどの強い意志で、断酒を維持し続けたことに本当に尊敬の念を感じます。
 
 時期が来れば、その域に達すると言っても、それまで体が持つとは限らないのですから、この病気がいかに難儀かという事を感じます。
 
クリックいただけると励みになります。