
●「液漏れしたワインを平気で売る気か!」とお叱りをうける事を承知での販売です。 昨年からドメーヌ物のルロワを飲む機会に大変恵まれ、クロ・ヴージョ98、シャンベルタン90、リシュブール88、VRレ・ボーモン97,98とテイスティングいたしました。 どれも結構なお味でした。 ただ、その全てに液漏れが御座いました。 某ルロワ愛好家のお客様のお話ですと、「ドメーヌ・ルロワは当たり前のように液漏れを起こす」との事でした。 「味が悪ければ問題だが、美味しいから問題ないだろ」との見解です。 決して管理が悪くての液漏れでは御座いません。 今回のワインも、ヨーロッパの輸出業者は「特に問題なし」との見解だったようです。
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●キャップをはがすと、コルクの上がぬれていたり、キャップ自体が回らなかったりすることがあります。これが液漏れなのですが、液漏れの大きい原因は、輸送の際におこる熱劣化が大きな原因です。ですから液漏れしているワインは問題があると思っていいのです。
しかし、例外もあります。
ブルゴーニュの場合、伝統的にコルクの圧縮度が低いのです。コルクに十分にワインが浸ることで空気の流通を防ぐという考え方なのでしょうか。この場合、多少コルクの上がぬれているということが起こります。
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●ルロワやアルマン・ルソーなど一部のブルゴーニュ・トップドメーヌの中には当初よりコルクが弱く液漏れが発生する可能性が高い商品がございます。
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●ルロワのボトルは結構液面が高いうえに、コルクが柔らかいので液漏れしやすいようです。
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●デビッド・デュバンというドメーヌでは全般的にコルクが緩く、液漏れすることが多いらしい。但しコルクから漏れた部分だけが腐敗して臭くなっているだけで、瓶の中身には問題無いとの事。
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●ブルゴーニュの中でも、『超』のつく有名人、マダム・ルロワ。そのルロワのドメーヌものは、素晴らしいのは誰もが認めるところですが、価格も『超』を付けたくなるお値段…(汗)
そんな中、ルロワのスタイルを比較的お手頃に楽しめるとして人気なのが、ネゴシアンものである、メゾン・ルロワです。
テイスティング能力にたけた、マダムが選んでいるといわれるこれらのワインは、ワイン好きにとっては、魅力一杯♪が、そんなメゾン・ルロワ。ひとつ、難点があるのです…。
液面が高く、瓶形も相まって、液漏れしやすいのです…(涙)
『ルロワは仕方ないね。』なんていう人もいらっしゃいますが、さすがに、販売用となると、『仕方ない』で、済ませるわけにいきません。
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●※ルロワのワインにつきまして
ルロワのワインはコルク上部にカビがついていることが多くありますが品質に問題ありません。抜栓時にタオル等でキレイに拭き取って下さい。カビはワインの熟成に重要な湿度がしっかりとある環境で保管された証しです。コルク上部のカビによる返品交換は承りかねますので予めご了承下さい。
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ドメーヌ・ルロワ、メゾン・ルロワ(ネゴス)、ドメーヌ・ドーヴネに共通する事ですが、「コルクが細い・・柔らかい・・・コルクの圧縮が不足」が定説です。ですので、キャプスュルが回る、回らない、蝋封している・・・に関わらず、「僅かなシミによるコルク・トップのシミ・カビが出る可能性がある」のも定説です。
「でも、こういうのって、不良品じゃないの?」
と思われるかもしれませんが、フランスでは、このようになっているのが普通で有り、良い環境に置かれていたとも考えられます。ルロワで、なぜ圧縮不足のコルクを使用するのかは判りませんが、長い年月に渡って同じようにしてきていますので、「還元熟成の中で、極わずかに酸化熟成の機会を加える」「ワインにストレスが与えられた時に逃がす効果が有る」「染み出たワインに付くカビに湿気調整の役割を与え、結果的にコルクの寿命を長くする」などと考えていらっしゃるのかもしれません。
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ルロワはもっとカビがひどくキャップシールにべったりなんてことも結構あります。以前、そのカビ臭がいやで、返品されたこともありましたが、ルロワの保存状態のことを全くご理解いただけていないようです。湿度をきっちり保った環境での保存あってのカビ。液面が高いものが吹くこともありますが、コルクに液体が染み入っていることはほとんどかと思います。
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日本ほどワインの外観にこだわる国はない。別のデパートでは、キャップシールの上部を切ったオスピス・ド・ボーヌのワインを格安で買った。コルクとキャップシールの間に生じたカビが嫌われるからという説明だった。カビは保管の良かった証明なのだが……。フランスでは、ラベルのシワや汚れなどあまり気にしない。日本ではいまだワインは高級品の部類に入っているということだろう。ワインは中身である。安いのは大歓迎だ。高島屋の二子玉川店でメゾン・ルロワの白ワイン3種を発見した。いずれも正規価格から3割以上、値引きされている。「ご贈答品にはご遠慮ください」とあったが、最初から自分で飲むなら何の問題もない。