
ファルネーゼは1994年にスタートしたまだ若い会社だ。
設立当初から株式会社稲葉によって日本にワインを紹介することが出来、
共に発展してきた。
だから日本は我々が取引している国の中で最も重要な輸出先の一つだ。
その理由から今日、日本の市場に最も沢山の割り当てをしている。
私達の会社(アブルッツォ州)の説明に入る前に、その他の4つの州でも
ワイン造りを行っているので先に紹介したい。
そして主なブランドには
カンパーニャのヴェゼーヴォ、
シチリアのヴィニエティ・ザブ、
バジリカータのヴィニエティ・デル・ヴルトゥーレ
の3つがある
これらの地域はまだまだ知られていないので、
まずはここから説明したいと思う。

(カンパーニャ)
【ワイン造りの歴史が生まれた場所】
カンパーニャはイタリアのワイン造りの歴史が生まれた場所だ。
今から2000年以上前、
ナポリのすぐ下のヴェズーヴィオ火山のあたりから始まった。
葡萄畑は火山の周りに広がっており、
その土壌の特徴は非常にミネラリーだ。
また、標高が高く、寒暖差もあるため、南イタリアにおいて
最も優れた白ワインができるといわれている。
その中でも、我々が大切にしているのは
土着品種に力を入れるという事だ。
白では
ファランギーナ
フィアーノ・ディ・アヴェリーノ
グレコ・ディ・トゥーフォ
赤は
アリアニコ
を栽培している。

(シチリア)
【ワインの島 シチリア】
シチリアはイタリアで最も南にある島だ。
その生産量から「ワインの島」とも呼ばれている。
夏は非常に暑く、冬も温かい環境にあるため
常に灌漑が必要になる。
我々のワイナリーはアグリジェント地区の
標高の高い山に広がっている。
また夏の暑い時期にはアランチョ湖から水を引き、
灌漑ができるというワイン造りに最も恵まれた環境にある。
赤は
ネーロ・ダーヴォラ
ネレッロ・マスカレーゼ
白は
グリッロ
インツォリア
を栽培している。

(バジリカータ)
【驚きのワインを生む小さな産地】
この州は知名度が低く、生産量も少ないエリアだが
クオリティ面では非常に素晴らしいワインが出来るエリアだ。
ここの土壌構成はカンパーニャと似た、
ヴルトゥーレ火山の火山性土壌で
主な栽培品種はアリアニコである。
アリアニコは南のバローロとも呼ばれており、
長期熟成の可能性を秘めている。
数ある葡萄品種の中でも、収穫時期が最も遅く、
例えばカンパーニャのDOCG タウラージに使う
アリアニコは11月初旬に収穫をし
時には畑に雪が降ることもあるような時期に収穫を行う。

(プーリア)
【赤い土壌と樹齢の古い樹】
プーリアでは主にプリミティーヴォを栽培している。
プリミティーヴォの名前のプリモとは
イタリア語で「最初」を意味しており
8月末に収穫を始める、
文字通り最も早く収穫する葡萄品種のひとつだ。
プーリアの特徴は、他とは異なりほぼ平地に畑がある。
そして、ブーツの形をした
イタリアのちょうどかかとの部分の半島にあり
夏になると非常に暑いエリアだが、
アドリア海とティレニア海からの海風が
夜の間に畑を冷やしてくれるので、葡萄の状態が非常に良い。
また、ここの土壌は赤土で鉄分が多く、
植えられている葡萄は樹齢が非常に高いというのが特徴だ。
我々はここでエディツィオーネに使用する
プリミティーヴォ
ネグロ・アマーロ
マルヴァジア・ネーラ
の3種類の葡萄品種を栽培している。
それでは我々の本拠地、
アブルッツォについて説明したいと思う。

(アブルッツォ)
【海と山と、独自の気候】
アブルッツォ州はローマのちょうど東側、海岸沿いに広がるエリアで
4つの地区に分かれている。
その中でも我々にとって重要なエリアはキエティ地区とテラーモ地区だ。
キエティ地区はイタリアの中でも生産量が2番目に多いエリアだ。
テラーモ地区はコッリーネ・テラマーネがDOCGに認められ
非常に素晴らしい赤ワインが出来るエリアとして知られている。

キエティ地区にはマイエラ山、
テラーモ地区にはイタリアで最も高いグラン・サッソ山と
どちらのエリアも3000mを超える山に囲まれており、
しかも、40分ほどいけば海岸があり、
山と海に非常に近い場所だという特徴がある。
このシチュエーションは葡萄栽培にとって戦略的に非常に素晴らしい。
何故なら、
● 夏の暑い時期は海から山に吹き抜ける風が葡萄畑を冷やしてくれる。
● 夏も山には雪が残っており、その雪解け水が
畑に水分を供給してくれる為、灌漑をする必要がなく、
自然な状態で葡萄畑を保つことができる。
● 葡萄畑は全て山の斜面にあるため日照条件が非常に良く、
また収穫時に雨が降っても畑に水が溜まることがないため、
葡萄が水分を吸い上げ過ぎずに済む。
我々はここで、日照量が少ない場所に白ワイン用の葡萄を
日照量が多い場所に赤ワイン用の葡萄を
山に近い涼しい場所に白ワイン用の葡萄を
より暖かい海側の場所に赤ワイン用の葡萄を栽培している。

写真は収穫直後のものだが、山の上だけではなく
全体に雪が被っているのがわかるだろう。
これは昼と夜の温度差が非常に大きいことを示しており、
葡萄がアロマをキープする為に非常に重要な要素である。

我々は葡萄の木を人間と同じ様に考えている。
葡萄はフルシーズン仕事をしたあと、秋になると休息させる。
雪が降っている間、葡萄は完全に動きを止め、次の夏に向け
十分活動出来る様に、長い間休眠させることができる。
次のシーズンに向けて休眠を取るというのは
葡萄にとっても非常に重要だ。
また、雪が降ることによって、害虫が死んでしまうので、
夏になって害虫が繁殖するのを防ぐことにもなる。
また雪解け水は地下に水分を貯めるので、水分が十分に供給される。
ここまで説明した様に、
我々の葡萄栽培は出来る限り、
自然を尊重していることが理解して頂けると思う。