私の知人に、メンドクサイ人がいます。

 

 どんな風にメンドクサイかと言うと、やたら自慢したがります。

 

 しかも自分の「武勇伝」ではなく、著名人の名を騙る、ではなく語ります。

 

 例えば、国会議員、会社の社長。

 

 話をする時間が増えて馴染んできた仲であれば、ある程度の自慢は受け入れますが、初対面でいきなり、トップギアで自慢してきて、しかもその勢いが衰えないので、「イラッ」ときてしまいます。

 

 これだけでも「イラッ」とくるのに、その知人はそれだけではありません。

 

 やたらウンチクを語る割には、仕事をしない。

 

 つまり、口だけ動かし、手足を動かさないタイプです。

 

 レアキャラではなく、どこの組織にも一人や二人はいそうです。

 

……

 こういうタイプの人の心理を調べてみました。

 

 そして辿り着いた言葉が、「栄光浴」です。

 

 欲望の「欲」ではなく、浴びるの「浴」だそうです。

 

 ネットによると、栄光浴とは、社会的に評価の高い他者とのつながりを強調することで自分の印象や評価を高めようとすること、だそうです。

 

 (例)「今、仕事でタレントの○○と週イチで会っているんだよ」

 

 こんな自慢には「すごい」「羨ましい」と思われたい気持ちが潜んでいます。
…が、私からすれば、「へぇ、そうなんだ」「だから?」「それでどうしたの?」くらいにしか思えません。

 

 栄光浴という心理行動は、自分に自信がないために他人の成し遂げた栄光の力を借りて、自分を大きく見せようという都合のいい発想です。
 そして栄光浴が強い人、栄光浴に感化されやすい人のことを、世間では「ミーハー」と呼ぶわけです。

 

 つまりその人は、大した実績がない小物なのに、承認要求だけは人一倍強いから、

このような行動に出てしまうのでしょう。

 

 そういう意味においては、可愛そうな人です。

 

 これから私は、その人と接する時は、同情心を込めてみようかと思います。