このタイトルは、私が以前読んだ「高学歴難民 阿部恭子(講談社現代新書)」のサブタイトルです。

 

(私が以前ブログで書いた「学歴って、本当に大事?(3月17日)」と併せてお読みいただけると、幸いです。)

 

 この本は、高学歴という立派な称号を勝ち取った方々の成れの果てを記録した本です。

 キーワードは、「大学院」です。

 

 法科大学院や公共政策大学院、場合によっては海外に留学して大学院の修了資格を取得した方々のその後が詳細に記録されています。

 

 難民というだけあって、ろくな結末に至っていません。

 

 「振り込め詐欺」「万引き常習犯」「ヒモ」「無職・借金」…

 

 ※この本で取り上げてくれなくて残念だったのは、理系の方々です。

  理系の大学院は、文系と違って就職に有利とされるため、結構順調に就職できた

  りします。あまり「難民事例」が少なかったのでしょうか?

 

 統計を取っていないので分かりませんが、高学歴で難民化した人の数は、相当数いるのではないでしょうか?

 

 私のとある親戚も、T大に卒業後就職するもわけあって退職し、実家の農業を継いでいると聞きました。

 田舎ですから、相当噂になっていることでしょう…

 

 私の身の回りでも結構噂に聞くということは、ゴキブリ理論でいえばウジャウジャいるということです。

 

 もちろん、成功者だっていっぱいいますよ。

 政治家や大手企業社長の学歴は、皆高いですから。

 

 世の中に成功者の言葉ばかりが溢れているので、人は皆「成功したければ学歴を得るべし」という発想になるのでしょう。

 

 しかし成功者の裏には、必ず脱落者がいます。

 

 テレビ番組でもあったでしょう。

 プロスポーツ選手が「戦力外通告」を受けた人の末路について取り上げた番組。

 

 あの番組、結構ショッキングなんですよね。

 「あれ? この選手、いつの間にドロップアウトしていたんだ… そういえば、最近テレビで見なくなったし。」

 

 高学歴難民という言葉が物語っている通り、高学歴を勝ち得た人々の全てが、勝ち組になっていないということです。

 

 皆様の身の回りにも、必ず「高学歴難民」がいます。

 そういった方々が、意外なところで仕事をしているかもしれません。肉体労働の現場にも高学歴はいます。

 

 つまり、学歴で人を馬鹿にしてはいけないとういうことです。

 その馬鹿にした相手から、密かに馬鹿にされているかもしれませんから。