物流センターで働く人々の主役は、なんといっても女性です。

 

 彼女達はパートの身でありながら、正社員顔負けの献身的な働きぶりです。

 

 中には、ラインリーダーとなって作業進捗を管理し、工程が遅い部門に対しては、工程が早い部門の人をはがして当該部門で作業をさせるといったように、ライン全体の作業が早くなるように調整をしているパートさんもいます。

 

 こうなるともはや、正社員の仕事をパートさんに肩代わりさせているようなものです。いやはや恐れ入ります。色々な意味で。

 

 この光景を見ていると、日本においては女性活躍が進んでいるようにも見えます。

 

 しかし…2023年の日本のジェンダーギャップ指数は、世界125位で過去最低

 (ちなみに最下位はアフガニスタンの146位)

 

 世の中では女性活躍が進んでいるように見えても、実際は違うようです。

 

 特に低いのが、政治分野。次に低いのは経済分野。

 

 政治分野が低いのは、国会中継を見ればわかりますね。おっさんやお爺ちゃんしかいませんから、まさに男社会です。

 

 経済分野の主な尺度が、「同一労働における男女の賃金格差」「管理的職務従事者の男女比」だそうです。この二つを尺度にしたら、経済分野でも日本が突出して低いのは明らかです。直近のデータを調べると…

 〇男性の平均年収:約567万円
 〇女性の平均年収:約280万円

 〇非正規雇用労働者 男性:22.2%、女性:54.4%

 〇管理職に占める女性の割合:13.2%

 

 物流センターでイキっているおばちゃん達は、管理職ではありません。非正規だし、安月給です。女性が活躍しているように見えても、それは行動だけであり、ジェンダーギャップを解消していません。

 

 そんなことつゆ知らず、元気に現場を仕切って威張り散らしているおばちゃんたち…本当にお疲れ様です!

「ニセコイ」小野寺小咲