2008年の年末に、派遣切りという出来事が発生したことを記憶している方は、どれくらいいるでしょうか?

 

 この言葉は、新語・流行語大賞2009のトップテンに選ばれました。それ程センセーショナルな社会現象でした。

 

 ★どのようなことが起こったかというと…

 リーマンショック以降の急激な雇用調整において、生産の落込みが激しかった自動車や電機など製造業の派遣労働者は、真っ先に削減されることになった。

 仕事だけでなく、住居も失った派遣労働者に炊出しなどを行う「派遣村」も注目された。(「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞より)

 

 私は当時、派遣とは無縁の生活を送っていたため、他人事のように「可哀そうに…と思っていました。」

 

 残念なことに、派遣切りで雇用の機会を失った方々に、自己責任という心無い言葉が投げつけられました。

 〇自分で仕事を見つけてこなかった奴が悪い

 〇仕事探しの努力も資格スキルの取得もしなかったから、こうなったんだ

 〇求人はいくらでもある。贅沢を言わず働けばよい

 

 あれから15年近く経ちました。

 私も派遣のヒトになりました。日雇い派遣などは特に不安定で、仕事にありつけなかった時は、派遣切りに遭ったようなものです。つまり毎日、派遣切りに遭遇するどうかの世界で生きています。

 その道を選んだのも、自己責任です。

 

 おそらく今でも、派遣労働者に対する世間の見方はあまり変わっていないんだろうな、と思います。

「ガールズアンドパンツァー」ミカ