うちの家族はバラバラに暮している。
夫はヨーロッパ、娘たちはロスとデルマー、息子と私はサンディエゴの家に犬と猫2匹と住んでいる。
そんな家族が先週末は集合した。
夫はコロラドの実家で不幸があったので、ドイツから来ているところだった。
長女はボーイフレンドを連れて泊まりにきて、次女は子供の時からの親友を連れて遊びにきた。
それで、BBQをしたり、みんなでビーチに散歩に行ったり、賑やかに過ごした。
以前は、よく子供たちの友達やボーイフレンドがご飯を食べにきていたので、いつも家には家族プラス1、2人くらいの人がいるのが日常だった。なんだかその頃が蘇った感じ。
料理を作りながら、おしゃべりしたり、子供たちの友達や彼氏が、今日の夕飯は何？と楽しみにしてくれている夕方の時間。キッチンの窓の外にはサンディエゴのサンセットが刻々と空の色を染めて変化してゆく。
食後は、ビールやワインを飲みながらリビングで映画を観たりしながら寛ぐ。
次女の親友は去年、ここに住んでいたこともあり、みんな自分の家のようにのびのびしている。
サンクスギビングでもクリスマスでもないけれど、家族大集合となった。もちろん、子供たちの友達やボーイフレンドも家族と同じ。
そのあと娘たちがそれぞれ帰ってゆき、私は夫を空港へ送っていった。
数日後。息子は仲間と数人でユタ州まで日蝕を見に行くと言ってキャンプに行ってしまった。
次女は、メキシコのカンクーンを旅行しているみたいだ。
夫はドイツで、ビンテージカーの集まりに参加している。
家族の共有しているメッセンジャーにはそれぞれの写真が届く。
娘は私が一度泳いでみたいと思っているメキシコの泉、セノーテで泳いだらしい。
なんて、神秘的で美しいのだろう。
私は、好きな音楽を聴きながら自分のためだけに料理をした。
ずっと、肉や油ものが多かったので、シンプルな和食が食べたかった。
私が食べたかったもの。紫蘇と梅干しのおにぎり。
揚げ出し豆腐。ジリジリレンコン。
ジリジリレンコンは、切ったレンコンをただフライパンでじっくりと焼いただけのもの。
最後にちょっと塩と胡椒をふるだけ。
これは私なりの贅沢な時間と食事。
よく冷えた日本酒もつけた。
それぞれが別々の場所で、幸せに暮しているということはいいことだ。
みんなで集まるのもいいけれど、1人でいるのも、それはそれなりの楽しみ方があるものだ。