プルメリア | ケンブリッジ生活・サンディエゴ生活

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2019年からのイギリス・ケンブリッジ生活を機にブログを始めました。2023年春からは、アメリカのサンディエゴに暮らしています。

来年サンディエゴから引っ越す予定の友人から、プルメリアの鉢植えをもらった。

なんでも13年間も大切に育ててきたプルメリアだそう。

サンディエゴの前には、彼女はハワイにも長いこと暮らしていたのでプルメリアという花には特別な思い入れや愛着があると思う。

そんな大切なものを貰い受けたので、私もとても丁寧に扱おうという気持ちになる。

 

私も13年には及ばないけれど、イギリスで数年間、日々私の生活を潤してくれていた観葉植物たちを知り合いにもらってもらったので、里子に出すような気持ちはよくわかる。

 

サンディエゴの気候はプルメリアにはよく合うみたいで、近所を散歩していてもよく見かける。

花にもいろんな種類があるみたいだ。

 

 

友人にもらったのは、白地に内側が黄色の花。なんとなく高貴な感じがする。

ピックアップトラックにのせて、ストラップで固定して、超スロー運転で家まで運んだ。

友人は「花が落ちちゃうかもしれないから、そっと、そっと運んでね」と心配そうだった。

植物でも、13年間も一緒に小さい頃から暮らし、花が咲くたびに嬉しくて愛おしく思っただろう存在が手元を離れるのは、きっと少し心配で寂しいのだろうなと思った。

 

 

とりあえず、玄関先に置いた。

もう少ししたら、前庭に穴を掘って地植えにしようと思っている。

木になって、沢山の花をつけるようになったら嬉しいな。

 

去年の秋に、ホームセンターから買ってきたうちのプルメリアは、植え替えた後、葉が全部落ちて、ただの棒みたいになっていて、生きているのかどうかもわからなかった。

ところが最近葉がついて、濃いピンク色の蕾までつけた!

蕾はどんどん大きくなって、クルリとソフトクリームのようにツイストした形に成長していった。

蕾の色はピンクなのに、咲いた花は白かった。

 

花びらのふちに仄かな桃色だけを残していた。

友人にもらったプルメリアとは違って、花弁は丸っぱい形をしている。

 

家の庭の植物が花をつけるのが楽しみなのは何故なのだろう。

わあ、蕾がついてる!とか、花が咲いた〜!という喜びはどこからくるのだろう。

 

私はこの喜びをイギリスで暮らしていた時に実感した。

特に最後の一年を暮した家には、美しいイングリッシュガーデンがあって四季を通じて現れる花に楽しませてもらっていた。また家の目の前に広がるメドウではブラックベリーの花が咲けば、その先の収穫を心待ちにする楽しみが増え、エルダーフラワーが咲き始めれば、コーディアルが作れるとワクワクした。

散歩に出れば、家の壁を伝う藤の花や、つる薔薇にうっとりし、春にはメドウを覆う黄色い絨毯のようなバターカップの中を歩くのを楽しみ、紫と黄色の宝石のようなクロッカス、水仙、、、四季を通せば書ききれないほどの植物や花や木が私をこの上なく恍惚とした気持ちにしてくれていたことを今再び実感する。

 

サンディエゴの我が家にも、長い付き合いの木や植物たちがいて、私を楽しませてくれるのだけれど

そこに、とっても存在感のあるこのプルメリアが加わった。

この先も、何年も何年も長いお付き合いが出来ますようにと願っている。