不自由な食事 | ケンブリッジ生活・サンディエゴ生活

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2019年からのイギリス・ケンブリッジ生活を機にブログを始めました。2023年春からは、アメリカのサンディエゴに暮らしています。

息子がベジタリアン、あるいはペスカタリアンの食事をしばらくしてみたいと言った時

私は、すぐに飽きそうだと思った。イメージとして、シンプルな野菜料理、サラダだとか蒸し野菜とクスクスとかの穀物ばかり食べるような気がした

 

ベジタリアン、そしてたまにペスカタリアンの食事をして12日目の今日。

午後、ケーキを焼いた。

英国の乳製品は、とびきり美味しい。フレッシュで濃厚なミルク。チーズ。ヨーグルト。

特にクリームの美味しさといったら、、、(うっとり)

そして、英国のベリーの甘さと酸味。ああ、英国の苺。ラズベリー、、、

そんなものを使って、美味しくないものができるわけがない。

見た目は、置いといて、、、。とにかく、美味しいケーキだった。

 

12日目の感想として、意外と、ベジタリアンて、制約がないんだなあと思った。

もっと不自由なのかと思っていたけれど、意外と何でも好きなものを食べている。

昨日はカレーだったし、オムライスにグラタン、リゾット。今日の昼は残っていたピタパンにトマトペーストを伸ばし、バジルとチーズを乗せて焼いたピザと、コールスローサラダを食べた。夜はタコス。ひき肉の代わりにファラフェルをポロポロにして、フライパンで炒めたものを使った。

レストランのメニューにあったら、注文するなと思うくらい美味しかった。

パスタ料理も、肉なしで美味しいものが沢山あるし、麺類では蕎麦、焼きそば。

レンズ豆のカレーや、ブラックビーンをメキシコふうに炒めて、トルティーヤと食べたり、乳製品や卵があれば、ただ肉がないというだけで、こんなにもバラエティに溢れる食事ができるのだということは、単純に驚きだった。

もっと、肉が恋しくて、肉なしの食事を物足りないと思うかと思っていたけれど、何だか世界が広がった。

 

私が、ベジタリアンというものに、偏見を持っていたのかもしれない。

あまり、美味しくなさそうなものを食べているイメージ。

健康に良いから、という理由で、ハーブやスパイスを効かせた料理を味のないお煎餅状のものに乗せて、不思議なアフリカンな響きの穀物と食べているイメージ。

ヒッピーっぽい格好で、お説教じみた人たちが手掴みで食べているイメージ。

素材の味がわかるでしょう?

食べ物本来の甘みを味わってね。

そんな声が聞こえてくる。

 

でも、実際は、ラディッシュの葉をごま油で炒めて炒り卵と一緒に蕎麦のつけ汁に入れて食べた味の感激や、ファラフェルタコスの新鮮さだとか、キャベツたっぷりのベジタリアンカレーに、毎日びっくりしている。

 

もし、これをしていなかったら、今晩は、鶏肉?ロースト、フライ、ベイク?豚肉なら、ポークチョップ?などと、ありきたりなメインを考えて、あとは適当な付け合わせを料理するというパターンだったから、とても新鮮な経験だった。

 

あと、2日でこの限定ベジタリアン生活は終わるのだけれど、毎日、肉や魚を食べなくてもいいかも。何だ、こんなに食って選択肢があるんだ。という自由さに目覚めた気がする。