2013年発行された上記タイトルの本。
   主に母親に虐待さた子供達のその後の現実を追った取材報告である。
   読後、発行元の出版社にコメントを送った。
著者黒川祥子氏へ届くことを希望して。
 
    『私62歳。被虐待児でした。実母による身体虐待、言葉での虐待、ネグレクト、性的な恐怖、貧困、孤独、等々。今だにその後遺症をひきづってます。20歳代後半、私たち夫婦は子供を作らない決断をしたこと。当本を読みながら、改めて良かったと考える次第です。
 
    1章から5章まで登場する子供たちが見せる様々な行動は、全てでは、ありませんが、私の子供時代、幼少から成人になるまでの私自身の感覚、意識、行動と重なるものでした。それら記憶が蘇りました。しかし、新しい意識が突然私の中に出現したことをお伝えしたいです。それは、「そうか、お母ちゃん(実母現在84歳。認知症気味)を嫌ってもいいんだ。」です。「絶対に許せない気持ち」と、「かわいそうな女性なのだから優しくしてあげなくては」この二つの相反する感情に私はこの数十年疲弊してます。実母の人生。貧困、無教育、不運続きの人生、同情に値します。今思うと、私はよくここまで生きてこられたものだ、と、感心します。

「殺さないで、殺されないで。母方の家族も今の所、誰も殺していないし、殺されてもいません。」おかしいですか?これが子供の頃から(今でも)持っている解消できない私の恐怖です。』