寂しそうな、怒っているような、表情の私。

このコヒーカップの乗り物がどこの遊園地だったか思い出せない。

行ったことさえ、コーヒーカップに乗ったのかも、記憶から消えている。

錦糸町で母と別れる日に撮られた1枚の写真。

母が錦糸町駅近くのホテルで働くため

その紹介者、母と私、太田市から錦糸町へやってきた。

8歳の私。父が死んでから1ヶ月過ぎていた。

生まれて初めて母親から別れる。

私は母のオッパイを6歳までしゃぶり、

触らなければ眠むりにつけなかった。

別れの日の昼食。

不二家レストランでの生まれて初めてのクリームパフェ。

確かに美味しかった。

でもこれを食べ終われば、母は新しい職場へ行く。

私は、この紹介者のおばさんと彼女の家に帰るのだ。

このおばさん家族と暮らすために。