Day 3 12月21日
今日も鳴き続けている。夜中も鳴いている。吹き出しのサッシの窓を閉めると鳴き声はやや小さくなる。
しかし私の気分はさえない。罪の意識で眠れない。マロさんをケージの中に入れているだけでも酷い仕打ちと私は感じる。
その上、2畳弱の個室に入れて吐き出しサイズのサッシ窓で私たちの住居と遮断。二重に閉じ込めている。差別だ。
心が痛む。もっと痛むことが判明した。
夫がマロさんの鳴き声で睡眠できなくなっていた。
どうしよう。対処せねば。
私自身も全く眠れていなかった。
マロさん、夫、私。
先住猫さんたちは、普通にしていてくれた。
それだけでも、救いだ。

Day 4 12月22日
マロさんの声に様々な色があることに気づいた。
小さい声で小刻みに、小さい声でミャーン、大きな声でミャウーーウン、時々、ドスをきかす鳴き声。
お腹の底から発生している。そして、一番気になったのが、発情時にオスが鳴くような声。
ウチの先住さんは、メスばかり。その子らの鳴き声が聞こえると、大きな鳴き声で反応するマロさん。
視界には入っていなにの、懸命に鳴き声の主を探すマロさん。

当初の計画では1週間後にケージの中からマロさんを出し、個室中だけで解放。
そして、1ヶ月後には、私たちの居住内に放す。先住さんらは、
多分、初めは受け入れないだろうが、慣れてもらうしかない。
マロさんがどんな態度をとるか、それまで全くわからない。

なぜ、「1ヶ月後」なのか。
いや、1ヶ月以上かかるかもしれない。
その前段階である個室の中にいて、私が抱ける、ま、無理だろうが、
コントロールできるようになれれば、居住部分に開放しても大丈夫かな、と。
漠然に考えた。とにかく、マロさんをケージから開放してあげたいのだ。

Day 5 12月23日。
鳴き声が止まない。状況は悪化している。24時間、ほとんど鳴き続けている。
かわいそうだが、なにもしてあげられない。ただ、食べる時だけは静かになる。
そして、食べるのが大好き。なんでも食べる。時には、「食べさせろーと」
怒鳴り声が訴えているような。「外に出させろ。」とは聞こえない。

夫が眠れない。彼の睡眠のため駅前のホテルを予約する話題が上がった。
しかしこの鳴き声問題、いつまで続くのかわからない。
ホテル数泊だったら良いが、長期となったら、アパートでも借りる?
なんている話も出てきた。


もう一つのオプション。
裏庭の猫小屋にマロさんを移そうか。
鳴き声は気にならなくなるだろうが、
別棟に彼を置きたくない。
もちろん、いつでも見に行けるが、
一人ぼっちにするようで、私は気が進まない。
猫さんの一時あづかりのために建てた小さな家