毎週のようには来られない。
でも、年に一度はどうしても食べたくなる——それが、191スキー場のエビフライ定食だ。
頭付きのエビが3本、堂々と並んだ定食は、1,600円。 サクッと揚がった衣の中から、ぷりっとした身が顔を出す。 口に入れた瞬間、じゅわっと広がる旨味に、思わず目を閉じたくなる。 この一皿のために、私はまたここへ来たのだと思う。

食堂の窓からは、スキーやスノボを楽しむ人たちの姿が見える。 白い雪山を舞台にした、静かなスポーツ観戦。 温かいカフェラテを片手に、ただぼんやりと眺める時間が心地いい。


滑れない私にとって、こうして「見る」こともまた、冬の楽しみ方のひとつだ。
この日は気温もやわらかく、外を歩いても頬が痛くならなかった。 雪の上をゆっくりと歩きながら、木々の間を抜ける。 森林浴というには少し季節外れかもしれないけれど、 白と緑の静けさに包まれていると、心の中まで深呼吸しているような気持ちになる。
人も少なく、リフト待ちの列も見当たらない。 静かなゲレンデ、エビフライの食堂。 ここには、冬の“にぎやかさ”とは別の、もうひとつの贅沢がある。
また来年も、きっとこのエビフライを食べに来るだろう。 スノボの腕は少しなくても、こうして味わう冬が、私は好きだ。