昨日のブログ記事でどうしても今年じゅうにもう1本書きたいことがある、とお伝えしていたこと。どうにか間に合わせて文章にします。
1月に卒業が決まっている3ニャンで、館の卒業生はちょうど150頭になります。みんなが元気で、ヒト家族と幸せに過ごし続けて欲しい。それが保護主さんや私たち館の人スタッフの願いです。それは里親さん達も同じこと。
保護猫カフェというスタイルでの譲渡活動は、譲渡会のケージでビビリの面が前面に出る形とは異なり、ありのままの猫の姿を、譲渡希望者に見てもらえることがメリットです。デメリットは経費が掛かり過ぎることなんですけどね(苦笑)
2013年春、館がまだパイロットオープン中だったころ、みかん(旧『さくら』)ちゃんは卒業してゆきました。館の3番目の卒業生です。
みかんちゃんの入居は2013年6月1日。この日、女のコが3にゃん猫の館MEにやってきました。ひとりはこのみかんちゃん(旧『さくら』)。
もうひとりは昨年末に記事にした『マツコ』さん。
そして最後のひとりは、今は館の重役スタッフになった大奥取締役『エバ』です。
みかんちゃんは『エバ』と同い年生まれなので、6歳になるかならないか。その若くて可愛らしいみかんちゃんが、虹の橋を渡ったという連絡を、今年のはじめのころに里親さんから教えてもらいました。原因は腫瘍です。にわかに信じられないお話でしたが、里親さんもみかんちゃんも最後まで頑張りました。
最初から人懐っこい性格だった『エバ』と、人見知りの当時『さくら』ちゃん。入居時には誰もが『エバ』はすぐに卒業すると思っていましたが、ご縁は本当にわからないもの。
譲渡する時は、これから先の猫さん達の運命は当然ですが誰もわかりません。もちろん長生きして欲しいと思うのは当然ですが、みかんちゃんのようにご家族から大切にされて、最後までそばにいてもらえることは、みかんちゃんだって嬉しかったはず。
闘病は、周囲がどれだけ考えても、想像もできないほど、当事者でないと苦しみはわからないでしょう。わかっているつもり、などとは容易く言えません。私たちは実に非力で何をしてあげるということも出来ません。
でもこうして、さくらちゃんの辛かった最期のこともお話に来てくださったお気持ちを大切に受け止めたいと思っています。
昨年、私たちは『マイク』を館で逝かせてしまいました。家族を見つけてあげられなかった後悔。
今年の7月にはオーナー小倉がお家のこ宣言していた営業部長の『ミィ』もお星様になりました。
猫さんの寿命は人よりも短くて、私たちの4倍のスピードで年をとってゆきます。でもどれだけ長く一緒にいたか、ではなくて、どれだけ一緒に愛のある時間を過ごせたか、が大切で、だから私たちは館の猫たちにお家を探してあげたいのです。
なかなかみかんちゃんのことをお伝えできなくて、とうとう大晦日になってしまいました。
でも、私たちは忘れていませんよ。とっても愛くるしくて、ソックスが似合うプリティにゃんこさんがいたことを。
猫さんとの暮らしは本当にプライスレス。何度も書いていますが、猫さんを幸せにしてあげるなんて、すごくエゴな考えで、その何倍も、私たちは猫さんから幸せをもらっていますよね。
この幸せな気持ちを、もっと多くの人にも感じて欲しい。猫さんもヒトも幸せに。その暮らしのお手伝いをする縁の下の力持ちに、猫の館MEはなりたいと思っています。
今、あたなと暮らしている猫さんを、どうか、一瞬一瞬の「今」を愛してあげてください。いつか来る別れを思うと辛いと、そればかりを思うのではなく、今、目の前にいる猫さんとの暮らしを大切に過ごしてください。
みかんちゃんは、里親さんのお家のコになれて、とっても幸せだったと思います。