引越しで置き去りにされた13歳の『ちい』ちゃん | 浦安市の猫を売らない猫の店・保護猫カフェ『猫の館ME』

浦安市の猫を売らない猫の店・保護猫カフェ『猫の館ME』

「猫を売らない猫のお店」としてリニューアルした浦安市の保護猫カフェです。ぜひ遊びにいらしてくださいね。(喫茶営業はしておりません)

 

日付変わり8月になりましたが、今晩3本目の記事です。

 

7月は6ニャンもの卒業が相次ぎ、嬉しい半面、

ラウンジが静かになってしまった淋しさもありますね。

でも猫たちに家族ができたことが一番!

入居を待っている猫さんがまだまだいるのだから頑張って

もっともっと家族との縁を結んでゆかなければ、ですね。

 

肉球紫肉球黄肉球紫肉球黄

 

さて、先週、新たに猫さんの入居がありました。

13歳のキジ白の『ちい』ちゃんです。

おそらく、猫の館ME開業以来の最高年齢の猫さんの入居です。

今日はかなりの辛口で、そして長い長い記事です。

でもぜひ、多くのかたに読んでいただきたい記事です。

 

 

猫の館MEでは入居規約があります。

「入居を希望する猫が飼育放棄が理由の場合は、入居を認めない。」

 

とても腹立たしいことに、

飼育放棄する人は日頃から保護活動など頑張っている

いわゆるボランティアさん達に頼ります。

 

自分勝手な都合良い理由を並べたて

「あなたが引き取ってくれないなら保健所へ連れて行く」と言います。

それって恫喝ではないのですか?

 

そんなことを言われたボランティアさん達は、聞き捨てならないと、

今まさに捨てられそうになるその猫さんを引き取ることになりがちです。

 

とってもとっても悔しいことに、

飼育放棄された猫を、ボランティアさんが保護することで

その猫は飼育放棄猫から保護猫という立場に変わるのです。

まるでマネーロンダリングならぬ、猫ロンダリングです。

 

私たちは保護猫ラウンジです。

入居の際の医療行為を含め、規約を理解して尊重してくださっている、

日頃から地道な活動をしている地元のボランティアさんから

保護猫をお預かりして代わりに里親募集の活動をしている小さな施設です。

 

いつもぎりぎりまで活動している方たちが、

そうやって押しつけられたり、口悪く言えば恫喝されたりして

手許に来ることになってしまった猫たちに

自分だけのお家を見つける活動をすることが

私たち猫の館MEの使命です。

 

猫の館ME始まって以来の最高齢である13歳のチイちゃんの受入れは

私達にとっても新たなチャレンジです。

 

チイちゃんは幸い、年齢の割にはとても元気。

入居にあたり血液検査やお口の中のチェックをしてもらいましたが

肝臓腎臓はじめ気になる所見は見当たらず、

ごはんも良く食べ、人間のことが大好きな甘えん坊さんです。

おばあちゃん猫と呼ぶには、いささか失礼なほど元気な猫さんです。

 

 

 

譲渡希望者の中には、

60歳代どころか、70代80代のかたの希望を

息子さん夫婦が代理で問合わせしてくるような事例もあります。

 

よく、愛護団体は60歳以上のかたへの譲渡は認めない

ということを聞くこともあるでしょう。

世の中元気な60代の方が多いのはもちろんわかっています。

 

一方で完全室内飼育という暮らし方をしている現代、

猫さんはともすると20年超も生きる時代です。

猫の館MEでは年齢で最初からお断りすることはありませんが、

1歳に満たない猫のお申込みがあった場合、

このことをお申込みのかたにお伝えします。

 

1歳の猫さんの場合、あと19年後、65歳のあなたは、84歳。

もちろん元気な84歳のかたもたくさんいらっしゃいます。

ですが猫もあなたの4倍のスピードで老いていくわけで、

老老介護ということも有り得ます。

 

そうなった時、猫さんにあなたがしてあげられる環境を作れますか?

そのことをしばし考えていただきたいのです。

 

 

 

70代80代で「仔猫」を希望されるかたもいらっしゃいます。

同じことを投げかけます。

「今まで猫と暮らして来たから」

というお返事をいただくことがほとんどですが、

それは仔猫を迎えることに対する回答になりません。

 

一方で60代の譲渡希望のかたで

「自分の年齢を考え、できるだけ年齢の高い猫さんを迎えたい」

と申し出るかたもいらっしゃいます。

「私たちが選ぶのではなく、猫さんに認めてもらうのだ」

とおっしゃったかたもありました。

 

決して、譲渡する側が偉いとか立場が上ということはありません。

ただ、これからの猫さんの一生を託すかたに、

この猫さんの将来のことも真剣に思いを巡らせて考えて欲しいのです。

その考えたことを私たちにお話して欲しいのです。

 

猫の館MEでは、これまでにそうやってお話を重ねた結果、

将来どうするというところまで踏まえて

猫さんのことを家族で考えていただき、

その回答が納得いったものであったため、

60代の譲渡希望者に猫さんを託した事例は数例あります。

 

猫さんが置き去りにされたり、

人間のほうが先に亡くなってしまったり、という事例で、

決して若くない年齢の猫さんが残ってしまう場合も

この先たさくん出てくるでしょう。

できるだけそうならないようにすることを考えたいのです。

 

 

 

でも、13歳のチイちゃんのようにお家がなくなってしまった場合。

そういうシニア猫さんを受け入れてくれるシニアの人家族がいたら、

それはそれでとても嬉しいご縁だと思っています。

 

仔猫でなくてはダメな理由はなんですか?

仔猫は可愛いからですか?

子育てがしたいからですか?

キツイ言い方になりますが、

それは仔猫が欲しいという物欲ではありませんか?

 

猫の館MEは基本的には成猫に特化して入居を受入れ、

ご縁を結んでいます。

成猫と言っても、仔猫時代に残念ながら縁がなく、

生後半年を過ぎてしまって、

まったく譲渡会で見向きもされなくなってしまったような

若猫さんも多くあります。

 

成猫だってかわいいし、充分遊ぶし、

そして甘えん坊の猫さんもたくさんいます。

 

もしシニア世代のかたで猫とまた暮らしたいな、と希望されるかたは、

どうか成猫やシニア猫さんにも目を向けてください。

このコ達にも、自分だけのお家で

残りの猫生を充分全うさせてあげたいと心から思うのです。

 

そういう組み合わせ(マッチングと言います)がぴったり合えば、

これはこれで多くのかたと猫さんが双方ハッピーな暮らしを送れると思うのです。

 

 

 

猫の館MEには、ミッションステートメントがあります。

 

人と猫との対等な関係

双方がハッピーな暮らしを送る

私たち猫の館MEはそのお手伝いをする位置付け

 

お家を探している猫は、仔猫ばかりではありません。

仔猫以外の猫にも目を向けて欲しい。

そんな思いを抱きつつ、私たちは活動しています。

 

だから、私たちは譲渡希望のお申込み者が60代のかたであっても、

会う前からお断りをすることはありません。

充分に双方話し合いをして、脱走防止対策も

通常のかたと同じように柵を作っていただき、

玄関の出入りの際や窓開けも慎重に行う

というお約束をしていただくことで、

猫さんが安全に暮らせるということがわかれば、

お話を進めることは可能です。

 

ですが、脱走防止の柵を作りたくない、とか、

完全室内飼育なんて約束できない、というお考えのかたは、

そのかたの年齢に関係なく、お話は進められません。

お若いかたでもこのお話を煩わしく思ったり

聞く耳を持っていただけない場合は、お話はそこで終わってしまいます。

 

完全室内飼育の意味をご理解いただけないかたもあります。

「じゃあ、何年くらいの間は完全室内なんですか?」

「2,3年経ったら出入り自由にしていいのですか?」

いえいえ、その猫さんが命を全うするまで、完全室内飼育なんですよ。

 

こんなに長く何を書いているかわかりますか?

ポイントは、年齢でお断りをしているのではなく、

その猫さんを安心して託せるという思いをいただきたいのです。

 

ご高齢になればなるほど、うっかり脱走させてしまうリスクは高まります。

そういうことも含めて、譲渡希望者さんとお顔を見せ合って

じっくりお話できるというメリットはインターネットのお見合いとは異なり

施設を持つ譲渡活動の最大の利点だと考えています。

 

だから、どんなに赤字でも今は頑張る。

だって正式譲渡の頃には、皆さん心からの笑顔で

親バカ自慢話をたくさん聞かせてくれる立派な里親さんになっているのですから。

そしてその笑顔の分だけ、幸せになった猫さんがいるということですから。

 

その笑顔に私たちは救われているのです。

成猫に家族をつなぐお手伝いができることが、私たちの最大の喜びなのです。

 

今回、猫の館MEにお迎えした『チイ』ちゃんのご縁つなぎは、

とても時間がかかるかもしれません。

でも13歳だからと言って、初めから諦めてしまうのではなく

4年目の活動を迎えた私たちに課されたチャレンジだと受け止め

『チイ』ちゃんの家族探しをすることを頑張ってゆきたいと思います。

 

ぜひ猫の館MEの活動を支えて下さい。

皆さんの気持ちを、行動に移してサポートしてください。

ラウンジにたくさんお越しください。

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8月も私たちヒトスタッフの健康にも留意して、

毎日猫さんたちのお世話を務めます。

 

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すると、それも猫さん達に家族が見つかる可能性が高まることにつながります。

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(同時にお読みいただきたいコラム:)
【3年目の活動】◆私たちの目標と切なる思い◆ ★
私たちが猫用品や猫雑貨を販売する理由 ★
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