暗い道を歩いていて、後ろから足音が聞こえると
ドキッとすることがありますね。
明け方のウォーキング中
お人を追い越す際には、私は軽く会釈するようにしています。
ある薄暗い明け方。
小柄な男性が私の前を歩いていました。
右足が少しご不自由な感じで
右手もジャケットのポケットに手を入れたままでした。
脳梗塞の後遺症かな。。。と思いました。
私は遠慮がちに追い越します。
しばらくすると、その男性は私を追い越し
電信柱2本分先まで走って行かれました。
走れるんだなあ。。。と思いました。
でもまたゆっくりと歩かれるので、私は仕方がなく追い越します。
すると、また男性が駆け足で私を追い越し
私がまたその男性を追い越さなければなりません。
道は一本道。
男性はまたゆっくり歩いている。また追い越さなければならない。
ゆっくりと後ろを歩く方がよいか。
それもなんだか変だ。
そう思って私は男性を追い越そうと横を通ろうとした時
男性は私に向かって「・・・ケッ！」と叫びました。
今にも襲われそうな殺気。
私は一瞬立ち止まりますが、追い越して先に進みます。
するとまた走ってきて追い越されます。
辺りは少し明らみ始め、運よく人が歩いてきたので
私は男性をうまくかわして、アジュール舞子へ逃げ込みました。
ああ、恐ろしかった。
波際を歩き、心を落ち着かせてから浜から上がると
離れた所から先ほどの男性が私を睨みつけていました。
私も仁王立ちして睨み返します。
すると男性はほくそ笑みながら「・・・・ケッ！」と吐き捨てます。
馬鹿らしくなった私は、坂道を登るにつれ
もう絶対に出会わないようにしなくてはと、思いました。
そしてこの映画を思い出しました↓
「激突！」 Duel
監督：スティーブン・スピルバーグ
デイヴィッド・マン役：デニス・ウィーバー